添田町教委は、町立3中学校のうち小規模の津野、英彦(えひこ)両中を来年4月、添田中に統廃合する方針を明らかにした。生徒数が過少規模まで減ったため。父母や地域への周知、説明を進めており、町は町議会に9月定例会で同意を求める方針。【林田雅浩】
津野中と英彦中(当初は添田中落合分校)はともに1947年創立。ピーク時、津野中は6学級249人(55年)、英彦中は9学級302人(62年)だったが、地域人口が年々減り、09年度の生徒数はそれぞれ13人、18人となっている。
町は04年、保護者や有識者でつくる学校再編検討委に統廃合の是非を諮問。06年に「3中学校を1校に統廃合するべきだ」との答申を得て、昨年9月の町教委で統廃合方針を確認した。同11月~今年5月には津野、英彦両中校区で約60回にわたり、保護者や地元区長らを対象とした説明会を開いている。
統廃合に伴って通学距離が10キロ前後になる遠距離の生徒も出るため、両校区の生徒は原則バス通学となる。町は現在、新たなスクールバスの導入や町営バスの活用など運営方法を検討している。
新しい添田中は10年度、生徒数約280人となるが、町教委は30人以下の学級編成とする方針。
佐々木盛弘教育長(74)は「集団生活で培う協調性や社会性を含め、広い意味での学力向上を図るのが統廃合の狙い。3中学の長所を集めた学校にしたい」と話している。
〔筑豊版〕
毎日新聞 2009年6月18日 地方版