米原市の男性(当時68歳)の遺族が長浜市と市立長浜病院の医師2人を相手に起こした医療過誤訴訟(損害賠償請求訴訟)で、市は19日、大阪高裁の和解勧告に基づき解決金200万円の支払い承認を求める議案を提案し、市議会は原案どおり可決した。
市立長浜病院医療安全管理室によると、男性は05年9月、大動脈りゅう手術のため同病院に入院。手術後に多発性の脳こうそくが確認され、リハビリなどの訓練で順調に経過していたものの、翌年4月、容体が急変し死亡した。
男性死亡後の06年9月、不適切な手術が原因で多発性脳こうそくを発症したとして、遺族らが大津地裁に慰謝料など5000万円の損害賠償を求める訴訟を起こしたが、08年10月、大津地裁判決は遺族らの請求を棄却。遺族らは控訴し、大阪高裁は今年5月、市が遺族らに解決金(見舞金)200万を支払う和解勧告を出していた。【野々口義信】
毎日新聞 2009年6月20日 地方版