2009年6月18日11時34分
緑のリストバンドをつけてプレーするイラン代表のカリミ=AP
緑のリストバンドをつけてプレーするカリミ(中央)らイラン代表の選手=AP
韓国・ソウルで17日、ワールドカップアジア予選に臨んだイラン代表選手のうち、マハダビキア主将(前列左から2人目)を含む5人が緑のリストバンドを着けていた=AP
【テヘラン=吉武祐】イラン代表の主力サッカー選手が、17日にソウルであったワールドカップ予選の試合中、同国の改革派ムサビ元首相のシンボルである緑のリストバンドを着けて出場した。大統領選の不正を訴え、抗議行動を続けるムサビ氏の支持者に共感を示したと受け止められ、波紋を呼んでいる。
緑のリストバンドを着けていたのは、主将マハダビキア(背番号2)、FWカリミ選手(同8)ら。中でも「アジアのマラドーナ」と呼ばれるカリミ選手は、大統領選で再選されたアフマディネジャド氏の側近が取り仕切るサッカー協会との折り合いが悪いことで知られる。
リストバンド着用の理由は明らかでなく、試合の後半は外した。競技場での政治活動は禁止されているが、緑はイスラムの象徴とされる色でもあるため解釈は微妙だ。
サッカーが一番の人気スポーツであるイランで、有名選手の言動は大衆への影響力が大きい。本国では早速、ムサビ氏系のウェブサイト「キャレメ」が選手名を伝えた。