【ブリュッセル福島良典】イラン大統領選挙の結果を巡り、在欧イラン人らが16日、欧州主要都市でデモを繰り広げた。また、欧州連合(EU)が不正疑惑の調査を求めたことに対して、イラン外務省が議長国チェコの代理大使を呼んで抗議するなど、混乱はEUとイランの外交問題に発展しつつある。
欧州各地からの情報によると、ベルリンでは16日、「我々の票はどこに行ったのか」などと書かれたプラカードを手に約700人がデモ行進した。ロンドン、パリ、コペンハーゲン、アテネでも、イラン大使館前などで在欧イラン人らが抗議行動を展開した。
また、欧州委員会の報道官は16日、イラン治安部隊のデモ隊鎮圧で死者が出た事態について「非常に憂慮している」と述べた。ベルギーのデフフト外相は同日、ベルギー人記者がイラン当局に一時身柄を拘束されたことを受け「報道の自由の妨害」に懸念を表明した。
毎日新聞 2009年6月17日 11時08分