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【党首討論】説明責任に徹した首相 スローガン目立つ鳩山氏 (2/3ページ)
ここで鳩山氏は「私どもが政権を取ったら日本郵政の西川さんにお辞めいただくしかない」と明言してみせたが、首相はこれを逆手に取った。
「民間会社の人事を世論で決めるのか。うかつにやるべきでない」
これこそが問題の本質といえよう。確かにかんぽの宿譲渡問題は不透明な部分が多く、西川氏は説明責任を怠ってきた。首相も「西川氏の行状」という表現を使い、西川氏への不満をにじませた。
だが、世論を背景に政治が人事介入を繰り返せば、民営化する意味はない。何より自民党は、民営化の是非を問うた先の衆院選を否定することになる。「正義」を振りかざし、西川氏に辞任を迫る邦夫氏を更迭した理由はここにある。
残念なのは、首相が今回のような分かりやすい言葉で自らの考えを説明してこなかったことだ。もし早い段階で首相が自らの意向を説明していれば混乱は避けられたかも知れない。
前回(5月27日)の党首討論で首相は西松建設の違法献金事件を追及する「攻め」の作戦に出たが、世間は「友愛」を切々と語った鳩山氏に軍配を上げた。今回も「民主党の疑惑を追及すべき」との声があったが、首相は取り合わなかった。「政権・与党の矜持(きょうじ)」とは政策の説明責任にある。首相もようやくその重さを自覚したようだ。
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