テヘラン(CNN) 大統領選結果をめぐり改革派、保守派間の対立が先鋭化するイラン情勢で、イスラム革命体制の中軸を担う革命防衛隊は17日、イランのウェブサイトやブログに対し国内混乱を煽る記事や声明を掲載した場合、法的な対抗措置を取ると警告した。国営メディアが報じた。
保守強硬派の現職アフマディネジャド大統領が大勝した開票結果に異議を唱える改革派候補の支持者らがインターネットのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェイスブック」や「Twitter」などを通じて、街頭集会に動員を掛けていることを踏まえた警告とみられる。法的な対抗措置の内容は不明。
大統領選後の混乱で、革命防衛隊が介入の構えを示したのは初めて。アフマディネジャド氏は革命防衛隊の特殊部隊出身。イラン政府は16日、同国に常駐などする外国メディアに対し、改革派などによる集会の取材も禁じている。
ただ、選挙で敗北した改革派候補、ムサビ元首相寄りのウェブサイトは支持者に17日の集会への動員を掛けており、開催した場合、警官などとの衝突も懸念される。同派の集会に関連し革命防衛隊傘下の民兵組織の発砲などでこれまで少なくとも7人が死亡している。