◎国に６８００万円賠償命令＝バイク事故、道路管理に手落ち−静岡地裁

　静岡県藤枝市の国道で２００３年に起きた交通事故で、重体になった同県島田市の男性（３１）と家族が、事故は路面の凹凸が原因として、道路を管理する国に約１億９６００万円の賠償を求めた訴訟で、静岡地裁（財賀理行裁判官）は１７日、国に計約６８２８万円の賠償を命じる判決を言い渡した。

　財賀裁判官は、男性が運転していたミニバイクが、道路にあった高低差約７センチの凹凸部分（陥没２．５センチ、隆起４．５センチ）を通過した際にバランスを崩したと認定。その上で「道路は通常有すべき安全性を欠いていたというほかなく、設置または管理に瑕疵（かし）があった」と国の賠償責任を認めた。

　ただ、「事故原因の一端が男性の前方不注意などにあったことも否定できない」として、賠償額を減額した。