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青森市幹部着服:秘書課長、懲戒免 過去の処分歴、市長に届かず /青森

 青森市の増田健秘書課長(45)が企業部時代に親睦(しんぼく)会費を着服した問題で、鹿内博市長は16日、増田課長を同日付で懲戒免職にしたと発表した。鹿内市長は自分の任命責任も認め、自ら減給10分の1(3カ月)の処分にした。一方、増田課長の過去の処分歴(停職6カ月)が鹿内市長に伝わらなかったことについて、人事を所管していた小林順一・前総務部長は「市長は過去の処分を知っていると思っていた。だが私の責任は回避できない」と話している。【鈴木久美】

 ◇異動内示後に知る

 市の調査では、増田課長は企業部管理課主幹だった06年9月~09年4月、総額71万4206円を親睦会の預金口座から引き出し、私的飲食や借金の返済に充てていた。増田課長は会計責任者として口座を管理していた。

 市によると、増田課長は企業部の調査に対し、「一時借りていただけ」と釈明。しかし、会員に何の相談もなく無断で親睦会費を口座から下ろしているうえ、12回にわたって引き出しているのに異動するまで一度も入金した記録がないことや、後任者に通帳の引き渡しを求められて初めて一部を入金していることなどから、市は増田課長の行為を着服と断定した。

 さらに市は、増田課長は通帳を保管していながら「シュレッダーにかけた」と虚偽の説明をしたのは隠ぺい行為にあたるとし、「酌量すべき情状は認められない」と判断。過去の処分歴も考慮し、企業局の市職員懲戒等審査委員会で懲戒免職を決めた。毎日新聞が行った情報公開請求に対する開示内容によると、停職6カ月となった増田課長の過去の処分理由は「信用失墜行為」だった。

 鹿内市長は、増田課長の処分歴を知ったのは異動内示後だったことを明らかにし、「(処分歴は)私から確認すべきだった。人事担当の責任ではない」と述べた。また異動発令までの間に人事を変更しなかったのは「変更すれば処分理由の説明を求められるが、過去の処分は公表しない事案だった。相手(=被害者)のことも考慮した」ためだとし、今回の事態を「市政への信頼、職員への信頼を失墜し、心からおわび申し上げます」と陳謝した。

 企業部によると、親睦会員の被害者33人の中に増田課長の告訴を考えている会員はいないという。後任の秘書課長は当面、福井正樹総務部次長が兼任する。

毎日新聞 2009年6月17日 地方版

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