厚生労働省のエイズ動向委員会は17日、08年に新たに報告されたエイズウイルス(HIV)感染者とエイズ発症患者数の確定値を発表した。HIV感染者は1126人(前年1082人)、エイズ患者は431人(同418人)で、ともに過去最多を更新した。1日4.3人の感染や発症が確認されている計算で、いずれも50代の増加が目立つ。85年の最初のエイズ患者確認以降、08年末までの国内感染者累計は1万552人、患者は4899人になった。
HIV感染者は6年連続の増加。日本人が1033人となり初めて年間1000人を超えた。感染者全体の約3分の2が20~30代だが、50代も143人で前年より31人増えた。
またエイズ患者は3年連続増で、50代(144人)が前年最多だった30代(135人)を抜いた。
厚労省は「同性間の性的接触による感染者が増えており、若年層の感染が上の世代にも広がりつつある」と分析している。【清水健二】
毎日新聞 2009年6月17日 22時16分