(cache) 楽観・悲観について





楽観・悲観について





「楽観的な人間は羨ましい」と耳にする事がある。
筆者はこれに対して、非常に憂いを感じる。

最初から楽観的な人間など居ない。
これは断言しても良いように思う。
人は常に、悪いことの方を意識して生きて行かざるを得ないようになっているのだ。

なぜなら、良いことよりもイヤなことの方が、存在感がある。
つまり、良いことよりもイヤなことの方が印象に残る。
印象に残れば、絶対量が多く思える。
イヤなことの方が多く起こるように思えるのである。

そして多くの人間は、愉快に感じる事より、不快に感じる事の方が多い。
優越感を感じる事より、劣等感を感じる事の方が多い。
褒められた事より、叱られた事の方が多い。
お金を拾った事より、落とした事の方が多いのである。

すると、人間は自然と悲観的になっていく。
よって最初から楽観的な人間は居ないと自ずと結論づけられると思う。

実は、楽天的に見える人間は、数少ない「良いこと」の方に
いかに目を向けるかと言うことを必死に考えている
その努力を怠っていないから、悲観的な事が多くても笑っていられる。
白いシャツは、元々白いわけではない。白く染めたから、白いのだ。
楽天的な人間は、ものを考えていないから楽天的なのでは決してない。






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