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社会に出て少し経つと、職場には「使える人間」と「使えない人間」が居る事が分かる。
前者は非常に優遇されているし、後者は鼻にも掛けられない。
ならば、その両者を分ける物は一体何か?
まず、一番知っておかなければならないのは、
「動く人間」でなければ絶対に「使える人間」とは認められないという事だ。
つまり、実務的でなければならない。
常に結果を出していかなければいくら言い訳しても経過は見てもらえないのである。
手よりも口が先に動く人間は、養ってもらう身分の人間に多い。
頭には情報ばかり詰め込んでいて、「機知」や「分別」や「賢明さ」がない。
情報に血肉を通わせ、知恵にしなければ役に立たない。
実感の伴わない知識は机上の空論に過ぎない。
それだけでは人の感動を呼び、動かすことは出来ない。
仕事に対して積極的な人間は直ぐ分かる。
彼は自分の次の仕事を常に探している。
仕事に対して消極的な人間も直ぐ分かる。
彼は仕事をしないための言い訳を探し出すからである。
会社の環境、社内の状況、持病……そう言ったことを前面に出し、動かずにいる。
筆者もそちら側の人間だったからいえるのだが、そう言う人間は皆、
自分が弱いことをアピールする。
完全にそちら側から抜け出したわけではないが、敢えて言おう。
それは危険な行為だ。
楽をしようと悪循環のサイクルに足を踏み入れているのだ。
そちら側は平坦な道で、到達点はない。
楽な道を選べば、それなりの結果しか出ないのだ。
そしてなぜ、自分がタフであることを誇らないのか?
茨の道で裸足になるくらいの気概を持つ。これが本当ではないのか。
自分が惰弱であることをアピールするより、遙かに格好良い行為のはずだ。
しかし、積極的であり、完全に近い能力を持っていても、
仕事を完璧にこなすのは難しい。
運や状況、環境などが物事を左右することがあるからだ。
完璧に物事をこなそうと思うとどうなるか?
肩に力が入りすぎてものすごく疲れる。些細なことがストレスになる。
自分を客観視することが難しくなるし、許容量(キャパシティー)が無くなる。
緊張感はあるが緊張しすぎている、と言う状態だ。これは良くない。
では、どうすればいいか?
「最善」を選ぶのである。
「最善を選ぶ」とはすなわち、失敗をも思慮した状態を言う。
失敗をも織り込み済みであれば、本当に失敗してしまってもさほど落ち込まない。
最善を選ぶ。
これが緊張感を持続させる一番良い精神状態であるように思う。 |
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