中学校のテストなどに関して草加市教委に情報公開請求した男性方に昨年7月、「何様のつもりだ」などと書かれた匿名の文書が郵送され、男性が「差出人は市関係者以外はあり得ない」と、市に抗議していたことが分かった。
市によると、男性は昨年7月、市教委に対し中学の定期テストの問題と模範解答など18件の情報公開を請求した。同月25日、「お前一人の知る権利で、公共の福祉が損なわれている」などと、情報公開請求を批判するかのような文書が届いたという。男性は3日後に18件の請求のうち15件を取り下げ、市に8月下旬、「情報公開したことをだれにも話しておらず、差出人は市関係者ではないか」と抗議した。
市は9月に調査委員会を発足させ、関連担当部門の職員99人に聞き取り調査したが、関与を認めた職員はいなかった。調査委員長を務めた檜垣昌司総合政策副部長は「匿名文書が情報公開請求人に送られた事実を重く受け止め、職員には改めて守秘義務の周知徹底を図りたい」とコメントしている。【飯嶋英好】
毎日新聞 2009年6月12日 地方版