障害者団体向け割引制度が悪用された郵便不正事件で、大阪地検特捜部は14日、障害者団体「凜(りん)の会」(解散)に対し、障害者団体と認める、偽の証明書を作成した疑いで、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長、村木厚子容疑者(53)を虚偽公文書作成・同行使容疑で逮捕した。証明書発行を巡る不正疑惑は、現職局長の逮捕という異例な展開をみせ、厚労省が組織的に関与した可能性が強まった。
村木容疑者は逮捕前、毎日新聞の取材に「凜の会は全く知らない。偽の証明書を絶対に作成していない」と不正への関与を完全否定していた。
一連の郵便不正事件では、凜の会から事業継承した障害者団体「白山会」(東京都文京区)が大量の違法ダイレクトメールを割引発送し、郵便料金を不正に免れたとされている。今回の偽の証明書発行が郵便不正事件の発端になったとみられる。【林田七恵、久保聡】
毎日新聞 2009年6月14日 18時33分(最終更新 6月14日 18時35分)