辞表提出後、鳩山邦夫総務相と記者団との一問一答は以下の通り。
鳩山氏 今辞表を提出してまいりました。ていうかそこの場でサインしました。
記者 総理からはどのようなお話が。
鳩山氏 非常に残念ですが、信念を曲げられないということなので、本当に残念ですけどもやむをえませんと。で、自分で一番厳しい時の選対本部長を何度も務めていただいて、そういう関係でもあるだけに、悲しく残念ですねということをおっしゃっていました。
記者 大臣はどのような気持ちで辞表を出されましたか。
鳩山氏 世の中、正しいことが通らない時があるんだなと、今はそういう思いですね。どんなに不透明で悪事を働いていても、私がそのことをはっきりと説明を世の中に対してもしてきましたが、今の政治は正しいことを言っても認められないことがあると。まああの、例は悪いけれども、例は全然不適当だけれども、西郷隆盛公が、あれは征韓論の時ですけども、ずっともめ続けて、最後に「岩倉公誤てり」と叫ぶでしょ。で、政府離れますよね。あの時、西郷隆盛公も信念の人だから、自分が正しいと思ったことが通用しなかったんで潔く政府を去ったわけで、私もそういった意味では、政府、内閣を去ることをちゅうちょしませんでした。潔さが大事だからこういうのは。正しいことが通用しないと思ったら、潔く去るのがいいんじゃないでしょうか。
記者 大臣、自民党として、議員としての議席は。
鳩山氏 仲間たちと相談をします。
記者 離党もあり得るということですか。
鳩山氏 いや、仲間たちが大勢おりまして、さまざまな仲間たちからいろんな激励を受けておりますので、仲間たちと相談するということです。
記者 今朝の会見では罷免されても主張は曲げないとおっしゃっていましたが、辞任という形を決意された理由というのは。
鳩山氏 いやあの、辞任はしない、罷免待ちだと言ったんですが、そこは仲間たちと相談をして、やはり潔く去るのがいいのではないか、という若手議員が大勢おられましたので、そうだな、と思ってそういう道を選びました。まあいずれ、歴史が私の正しさを証明してくれると。歴史と言っても50年、100年先じゃなくて、1年以内にも証明は出るのではないでしょうか。国民はそれを注視していると思いますよ。
記者 今でも大臣の考えは正しいと。
鳩山氏 私は、自分が正しい人間とは思わない。自分だっていっぱい失敗してきた人間ですが、汚れたことをやる人間は許せない、それを許したのでは政治にはならない、というのが私の信念だから。私はそれを少なくとも祖父鳩山一郎から正義と友愛は十分にしこまれたと思っていますから。潔く去ります。
2009年6月12日