泉大津市下条町の市立病院で、飯田さよみ院長を含む内科医6人が今月末で退職する。市によると、名誉院長就任の打診に、飯田院長が反発。他の医師5人は飯田院長と同じ大学の医局出身という。市は「他の大学から常勤医らを来月以降確保できたため、影響はほとんどない」としている。
市によると、飯田院長は04年9月に就任。功績を評価し、「診療を続けながら、後進の指導に専念してほしい」として、神谷昇市長が今年3月、名誉院長のポストを提示した。飯田院長には、現役から退かせるための人事と受け止められたとみられるという。
市立病院の医師約50人のうち内科医は17人。6人の退職で、内科の中の血液内科(医師2人)は専門医がいなくなるため、近くの民間病院に患者を受け入れてもらう。腎臓内科の医師2人も退職するが、応援の医師3人を確保した。糖尿内科は医師3人のうち2人退職するが、新たに常勤医1人が赴任する。
綾城重幸・市参事(病院担当)は「退職する医師の中には、院長と関係なく、退職予定だった人もいる。医師を補充するめどは立ったので、患者さんは心配しないでほしい」と話している。【山田英之】
毎日新聞 2009年6月13日 地方版