水戸済生会総合病院(水戸市双葉台3)で04年、鉾田市の石津圭一郎さん(当時18歳)が、難度の高い心臓手術を受けた2日後に死亡した事件で、水戸地検は12日、業務上過失致死容疑で書類送検された男性医師(47)を嫌疑不十分で不起訴にしたと発表した。
送検時の容疑は、男性は同年7月、心臓に血液が逆流する「大動脈弁閉鎖不全症」と診断された石津さんの大動脈弁に、正常な肺動脈弁を移植し人工弁を取り付ける「ロス手術」を実施した際、不適合な人工弁付き導管を縫合したため、血液の流れを悪化させて心不全を誘発し、同月28日に死亡させたとされていた。地検は「起訴できる事案とは認められない」とコメントした。【杣谷健太】
毎日新聞 2009年6月13日 地方版