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大阪府庁周辺再開発へ、ホテルや大学誘致…知事方針大阪府は、府庁舎がある大阪市中央区・大手前地区の府有地2・8ヘクタールを売却し、再開発するまちづくり構想案をまとめた。大阪城公園に臨む立地を生かして、高級ホテルやコンサートホール、大学などを誘致し、新たな文化・観光拠点として整備する。 大阪の中心部で最後とされる大型開発で、失敗した大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)への府庁舎移転に代わる大阪再生の起爆剤を目指す。 橋下徹知事は「大阪に大きな変化と波及効果をもたらす」として庁舎移転関連議案を提案したが、3月に府議会で否決された。このため橋下知事は府庁舎本館を耐震補強する方針を固めた一方、不要になる新庁舎建て替え用地2・8ヘクタールの売却とまちづくり構想の検討を指示した。 構想案によると、整備対象区域は本館南側1・7ヘクタールと、府公館を含む西側1・1ヘクタールで、甲子園球場グラウンド2個分の広さ。大阪城公園に面した南側は、コンサートホールやコンベンションホール、大学・専門学校のキャンパスを検討。谷町筋に近い西側は、レストランや美術館を併設した高級ホテル、オフィスビル、高級分譲マンションなどを計画。 府は開発主体となる民間企業から事業提案を募り、早ければ南側は2011年度、西側は16年度にも売却する。売却価格は計288億円を見込んでおり、本館の耐震補強費や今後30年間の庁舎維持管理費に充て、府財政の負担軽減を図る。 府は近く、府議会各会派に構想案を正式提案する。WTC移転が頓挫したことから、府議会には本格的な新庁舎建設を求める声もあり、再び、橋下知事と対立する可能性がある。 (2009年6月12日 読売新聞)
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