2009年6月11日20時50分
埼玉県草加市教育委員会に、小中学校の学力テストの結果などを情報公開請求した同市の男性宅に請求を批判する手紙が届いていたことが分かった。市は調査委員会を立ち上げ職員らから聞き取り調査したが事実確認できず、市が職員に注意文書を出していた。
市によると、男性は昨年7月中旬ごろ「市立中学校の国語・数学・理科・英語の中間、期末テストの問題と模範解答」など18件について市教委学校教育課に情報公開を請求。同下旬に男性宅に「何様のつもりだ」などと公開請求を批判する内容の手紙が届いた。
男性から情報の不正利用に関する調査と手紙に関与した職員の処分を求める申し入れがあり、市は昨年9月に調査委員会を設置。男性が情報公開請求をしたことや請求内容を知る立場にあった市職員や教職員ら99人から聞き取り調査したが全員が関与を否定し、調査委は「市の関与はなかった」との結論を出し、男性に報告した。その後、男性は18件のうち15件の請求を取り下げた。
市は昨年11月、「職務上知り得た秘密を漏らすと刑罰が科せられる」などと注意を促す総務部長名の文書を出した。