2009年6月11日19時1分
90年に栃木県足利市で当時4歳の女児が殺害された「足利事件」で、栃木県警は11日、00年に殺人罪などで無期懲役刑が確定した菅家利和さん(62)が4日に釈放されたことについて、「真犯人とは思われない方が長期間にわたり刑に服されることとなったことについては、誠に遺憾であり、申し訳ないことと考えている」とする石川正一郎本部長名の談話を発表した。同県警が菅家さんに公式に謝罪の意を示したのは初めて。
高田健治・刑事部長が11日午後、報道各社に対し、談話を読み上げた。談話は「検察当局が刑の執行停止を決定した事態を厳粛に重く受け止めている」とし、91年の逮捕当時の捜査についての検証を早急に進めるとしている。
また、警察庁の吉村博人長官は同日の定例会見で、足利事件で栃木県警の石川本部長が出した謝罪談話を読み上げたうえで「私個人としてもまさにこの通りであると思う。遺憾なことであり、二度とこういうことがないようにしたいと思う」と述べた。