「痴漢」の男性に逆転無罪 被害者供述だけで断定不能西武新宿線で07年2月、女子高生の体に触ったとして、強制わいせつ罪に問われたアルバイト男性(23)の控訴審判決で、東京高裁は11日、「被害者の供述だけでは犯人と断定できない」として、懲役1年4月の実刑とした一審東京地裁判決を破棄、逆転無罪の判決を言い渡した。 痴漢事件の審理の在り方をめぐっては、最高裁が4月に「客観的証拠が得られにくく、被害者供述が唯一の証拠の場合が多いなどの特質から慎重な審理が求められる」との判断を示していた。 弁護人によると、無罪を言い渡されたのは東京都立川市の花田泰さん。当時17歳の女子高生は被害を受けた直後に、背後にいた花田さんの手をつかんだが、花田さんは一貫して否認。昨年3月の一審判決は女子高生の供述などから有罪とした。 この日の判決で高裁の阿部文洋裁判長は「女子高生の供述がすべて本当だとしても、満員電車の中で花田さんの手を偶然つかんだだけで、犯人は別にいる可能性がある」と指摘した。 【共同通信】 |
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