12日に投票が行われるイランの大統領選挙は再選を目指す保守派のアハマディネジャド大統領を改革派の候補が猛追しています。
厳格なイスラム体制を維持し、言論の自由も制限されているイラン。投票日を前にちょっとした異変が起きていました。
集まったのは、現職のアハマディネジャド大統領の支持者ではありません。現政権に反感を持つ若者達が中心です。
今回の選挙では、外交面や内政で強硬な姿勢を貫いてきたアハマディネジャド大統領に対し、悪化する国内経済の建て直しや、国際社会との関係などを争点に保守派から1人、改革派から2人が挑戦する、4人の激しい選挙戦となりました。
この中でアハマディネジャド氏を激しく追い上げているのが、改革派のムサビ候補です。改革派候補のムサビ候補の集会は、若い世代が中心になって集まって大変な熱気です。
思想表現の自由や欧米との関係修復などを挙げ、これまで投票を棄権してきた層にも支持を広げていると見られています。
「(このままでは)我が国の外交、経済、文化が心配です。国民の誇りを取り戻すため立候補したのです」(改革派 ムサビ候補)
「イランの若いイスラム教徒はみんなムサビ候補を支持します」
「ここにいるみんなは、アハマディネジャド大統領とこの国に満足していないのです」(ムサビ候補の支持者)
対話を望む国際社会にとっても、重要な分岐点となるイラン大統領選。投票は12日行われます。(11日09:49)