裾野市内で06年、当時3歳の男児が腸管出血性大腸菌(O157)の感染で後遺症が残ったのは適切な措置が取られなかったためだとして、この男児と両親が、県や医療法人、学校法人を相手取り、計約9575万円の損害賠償を求める訴えを地裁沼津支部に起こしたことが9日、わかった。
訴状によると、男児は06年6月、O157に感染。診察を受けた病院の担当医の誤診と不適切な投薬で、症状が重くなり後遺症が残ったと指摘。通園していた幼稚園についても健康に配慮すべき注意義務に違反したとしたほか、県東部保健所も感染症の拡大を予防すべき法的義務に違反したとしている。
県医療健康局疾病対策室は「訴状は受け取ったが、対応は協議中だ」とコメントした。【田口雅士】
毎日新聞 2009年6月10日 地方版