NHK放送「JAPANデビュー」は「偏向報道」 市民団体が札幌で抗議デモ

NHKは「内容に偏向はなく、事実関係も間違いはない」と反論。

シュプレヒコールを上げながら駅前通を行進する参加者

写真・シュプレヒコールを上げながら駅前通を行進する参加者

 

 日本の台湾統治を扱ったNHKの番組は「偏向報道」「捏造」だなどとして、市民団体「マスコミの偏向報道を許さない道民の会」は、6日、札幌市の大通公園周辺で抗議デモを行った。

 同会が問題としているのは、NHKが4月5日に放送した「NHKスペシャル シリーズ JAPANデビュー 第1回 アジアの"一等国"」。番組は1895(明治28)年から始まった日本の台湾統治の実態を当時の文書や映像、台湾人の証言などを通じて検証する内容で、日本の台湾人弾圧や日本文化の強制などを放送した。

 番組を巡っては、日台友好団体などが「一方的で偏っている」などとして、これまで東京や大阪、名古屋などで抗議デモを行ったほか、自民党の議員連盟(日本の前途と歴史教育を考える議員の会)がNHKに質問状を送っている。

 6日のデモには約90人が参加。参加者は「偏向報道は許さない」「危険な捏造番組を作るな」などのシュプレヒコールを上げながら札幌市街を行進し、NHK札幌放送局に番組内容について謝罪と訂正を求める抗議文書と公開質問状を提出した。

 NHK広報局は番組について「公共放送としての使命にのっとり、国内外で取材を尽くして制作・放送したもので内容に偏向はなく、事実関係も間違いはない。インタビューも発言された方々の趣旨を十分に反映している。抗議については各支局で対応する」と説明する。(文・糸田)

 

 

NHKスペシャル シリーズ JAPANデビュー 第1回 アジアの"一等国"
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090405.html

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