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認可外水着の選手が代表破る事態続々、競泳問題浮き彫り

2009年6月9日4時2分

 7日までの競泳のジャパンオープンは認可外水着を巡る問題を浮き彫りにした。世界選手権の代表から外れた選手が32種目中11種目で代表を破り、うち9種目は認可外水着を着た選手だった。中学新、高校新が計11個出て、大半が認可外水着を着た選手によるものだった。

 日本水連は今年度の国内大会で、入江陵介(近大)が男子200メートル背泳ぎで世界記録を上回った際に着たデサント社製など主にラバー製の認可外水着での出場を認めたが、それで日本記録を上回っても公認しないとし、ジャパンオープンでは世界選手権代表に認可水着の着用を指示した。

 代表組が試合や合宿の疲れがあったことを差し引いても、「水着による記録の差は否定できない」と平井ヘッドコーチ。今大会は12月の東アジア大会(香港)の代表選考会を兼ね、認可外水着で出たタイムも選考材料として認めたため、世界選手権出場を逃した種目で認可外水着を着た代表選手もいた。「ラバー製水着の方が浮く感じがしていい」との声もあがった。

 日本記録と違い、中学、高校記録は認可外水着でも公認した。急な変更は混乱を招くというのが理由。高速水着が強豪校、クラブを中心に行き渡っている状況が背景にある。ある中学生は「コーチから認可外水着を薦められた」と言い、別の高校生は「日本記録には届かない。今は自分の記録を伸ばすことだけ考えた」と認可外水着を使った。

 今回は認可外水着を着た選手が日本記録を上回ったり、高校新が日本記録を上回ったりする事態はなかったが、今年の高校総体や日本学生選手権などではあり得る。(阿久津篤史)

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