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 イソザキ時計宝石店 磯崎輝男さん
 
世界に通用するマイスター公認高級時計師(CMW※)がいる高度な技術の高級機械式時計の専門店。
マイスター公認高級時計師の磯崎輝男さん。 Webショップでも、時計修理を受け付けている。 清潔感溢れる店内。品揃えも豊富。
店主の磯崎輝男さん。 全国から寄せられた修理依頼の時計の数々。なかには1つ約300万円の価値のものもあるとか… 時計や宝石がたくさん並ぶ店内
    
世界に通用するマイスター公認高級時計師(CMW※)がいる高度な技術の高級機械式時計の専門店。あらゆる高級腕時計を自店で修理調整する優れた独自能力を持ち、時計店としてメルマガ発行部数が日本第2位のネットショップ。そんな日本有数のオンリーワン企業が松任市のきつね小町商店街にあります。その「イソザキ時計宝石店」の店主磯崎輝男さんにお話をうかがいました。

※CMWはCertified Master Watchmakerの略。1954年から実施された時計職人最高峰の技術試験。発祥の地はアメリカで、世界最高峰の技術を認めた資格といわれている。



■宝石から時計へ、ビジネスモデルチェンジ
 創業は昭和55年11月で、そのころはむしろ宝石販売が主体だったといいます。とくに、平成初期のバブル期は、毎月のように宝石類を買ってくれたお客さまもいたほどでした。このように順調な経緯でしたが、平成5年以降バブル崩壊後に環境が激変しました。宝石類がなかなか売れにくくなったのです。
 この環境変化に対応するため、ビジネスの主力を宝石から時計に切り替えたのでした。とくに高級機械式時計の販売に注力。このビジネスモデルチェンジが最初の転換期でした。
 
  
■高度な修理技術でオンリーワンを訴求
 もともと磯崎さんは石川県では数少ないマイスター公認高級時計師(CMW※)の有資格者で、当店は機械式時計の修理では日本有数の高度な技術者として定評がありました。お客様が長年大切に使われてきたアンティーク腕時計や代々受け継がれてきた腕時計の修理などの実績も豊富にあります。
 とくにメーカーが製造中止した時計の修理も可能だというのがクチコミで広がりました。メーカーが製造中止した時計というのは、一定期間が過ぎるとその部品もなくなります。だから、普通の店なら修理はもうできません。しかし、当店ではそんな時計の修理も可能です。なぜなら、髪の毛より細い0.05ミリの精密部品も旋盤で削り手作りできるからです。
 このように当店は、最近注目されている「ナノテク」に匹敵するような高度な技術と能力があるオンリーワンショップなのです。
 
製造されていない時計の部品も、手づくりしてしまう。 時計用のグリース。
▲手作業で加工して作る精密部品は「ナノテク」の域
写真は、旋盤で削り手作りした0.05ミリの精密部品
▲数種類のグリースを使い分け精度を高める

 
■ネットショップで成功
 ネットショップを開設したのが第2の転換期でした。ネットで技術力を全国にアピールしたところ、修理の依頼が急増したのです。そして信頼できる技術を持った店ということで、高級時計も売れるようになりました。ネットショップはオープン4年目ですが、毎年売上は増加の一途。売れ筋は、10万円弱の商品だということですが、50万円を超える商品の問合せや販売も好調です。
 また、ネットショップのもうひとつの成果が実店舗にも現れています。これまで来店のお客様は松任近辺でしたが、近年は広域になってきています。石川県内全域はもちろん、隣県の富山や福井、そして関東や関西などからも多数の来店があるようになりました。先日も三重県から夫婦同伴で来店されたお客様がいたそうです。このように来店客が増加したのは、ネットショップでの情報提供のたまものです。
 
日本有数の技術者を示す。 このデスクで名機が修理され、甦る。
▲日本有数の技術者と認められた認証等 ▲さまざまな工夫が施されている作業台

 
■もう一度、時計から宝石へ
 さて、このように好調な推移の当店ですが、今第3の転換期が訪れています。息子さんがIT関連企業を辞め、家業を継ぐと言ってくれたのです。親から子への経営継承が実現できることになりました。いわゆる第二創業期の到来です。息子さんは、この4月から店舗に出るようになりました。
 息子さんのあらたな挑戦は「宝石のネットショップ」だということです。時計で成功したネットショップの宝石版という新ビジネスモデルのようです。
 思えば現社長が創業したときも宝石が主力でした。実店舗とネット店舗という違いがあるにせよ、狙った商材が父子ともに同じというのは、なにかの縁でしょうか…。ますます今後の展開が楽しみなお店です。

スタッフの4名がすべて家族という組織構成
【磯崎さんご一家】
後列左から、社長、息子さん、前列左から、奥さん、娘さん

 
<レポーターからひとこと>
 息子さんが経営継承を決断できた背景にネットショップ成功があります。もし、当店がネットショップに着手せず、旧態依然とした商店街の一店舗だったとしたら、息子さんは会社勤めを辞めてまで家業を継ぐ気になれたかどうか…。そう考えると、親から子への経営継承を実現させたのが、ネットショップ第3の成果ということですね。
【レポーター:遠田 幹雄】
 
イソザキ時計宝石店、店舗外観
会社名 イソザキ時計宝石店
代 表 磯崎 輝男
所在地 〒924−0862 石川県白山市安田町17-1
営業時間 9:00〜19:30
定休日 毎週水曜日
TEL・FAX 076-276-7479
外商課住所 金沢市郊外野々市町太平寺1-158
外商課TEL 090-3888-9922
E-Mail isozaki@40net.jp
お店URL http://www.isozaki-tokei.com/

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