甲府地裁(大竹たかし所長)は5日、競売の記録を自宅に持ち帰って隠すなどしたとして、同地裁の30歳代の男性書記官を戒告処分にした。書記官は「仕事の遅れを上司に指摘されたくなかった」と話しているといい、同日付で退職した。
地裁によると、書記官は07年5月から08年12月ごろまでの間、計6件12冊の競売の記録について、コンピューターに虚偽の日付を入力して次の部署に正しく引き継いだように装うなどした。また遺産分配の配当金支払いに必要な供託手続きを07年6月から約1年半放置したほか、債権者から提出された不動産競売の取り下げ書を同年3月から約2年間放置した。【中西啓介】
毎日新聞 2009年6月6日 東京朝刊