岡崎がW杯決めた!執念ヘッドで3戦連発
<ウズベキスタン・日本>前半9分、先制ゴールを決めた岡崎慎司は歓喜のジャンプ。左は大久保嘉人
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日本が4大会連続のW杯出場を決めた。6日、10年W杯南アフリカ大会アジア最終予選でウズベキスタンと対戦し、前半9分にFW岡崎慎司(23=清水)が得意のダイビングヘッドで先制。虎の子の1点を中沢佑二(31=横浜)田中マルクス闘莉王(28=浦和)らDF陣が鉄壁の守備で守り切った。日本のW杯出場は98年フランス、02年日韓、06年ドイツに続き4大会連続。岡田武史監督(52)はフランス大会に続く自身2度目のW杯切符獲得となった。
【試合結果
W杯アジア最終予選A組】
日本に4大会連続のW杯切符をもたらしたのは、エース岡崎のダイビングヘッドだった。前半9分、MF中村憲が出した浮き球のロングパスに反応。右足でトラップしてから左足で放ったシュートは相手GKにはじかれたが、その跳ね返りに頭から突っ込んで執念で先制点を叩きこんだ。1―0での勝利。歓喜の輪の中心に岡崎がいた。
「アウェーのキツさが凄くあった。本当にうれしい」。静かに闘志を燃やして臨んだ一戦だった。直前のキリン杯で2戦3発。一躍エースに躍り出たが「W杯予選とか大事なところで取ってこそと思っている」と本人は満足していなかった。W杯予選の先発はこの試合が初めて。5試合目にしてようやくマークした予選初ゴールは、まさに大事なところで決めた一発だ。それだけに「これで本当にチームのためになったかな」の言葉に実感がこもった。
小学校時代から両親に話していた目標が「世界No・1のストライカーになる」こと。その思いを胸に努力を重ねて成り上がってきた。滝川二(兵庫)入学直後は4軍でプレーしたが、3年時にはエースで主将。清水1年目の05年はFW8人の中で8番目の評価だった。元日本代表FWの清水・長谷川健太監督(43)は「光るものはなかった。今の岡崎は想像をはるかに超えている。何も言わなくても自分でコツコツやってはい上がるタイプ」と振り返る。
そんな“どん底”から日本代表のエースにまで成り上がる原動力となった努力の大切さは元テニス選手の母・富美代さんから学んだ。「やるなら120%頑張りなさい。中途半端にやると後から後悔するよ」。高校時代にダブルスと団体戦でインターハイを制した母の言葉には説得力があった。プロ入り後は、92年バルセロナ五輪陸上男子百メートルに出場した清水の杉本龍勇フィジカルコーチ(38)のもとオフに自主トレ。「岡崎は50メートル走なら清水でも真ん中より下。速くない足を出だしを磨いてどう速くみせるか」という同コーチの指導でダッシュ力、俊敏さを磨いてきた。
岡崎は3戦連発で、今年の国際Aマッチ8戦7発の荒稼ぎ。それでも「これで終わりじゃない。ここから始まる」と前を見据える。尊敬する磐田FW中山と同じ9番を背負った新エース。次なる目標は南アでのゴールに絞られた。
【日本代表レプリカジャージ】
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