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虚偽調書作成:被害届、無断取り下げ 茨城県警巡査長、容疑で書類送検

 茨城県警の男性巡査長(33)が笠間署に勤務していた05年、傷害事件の被害届を出した女性に無断で「被害届を取り下げる」とする虚偽の供述調書を作成したとして、県警は5日、この巡査長を虚偽有印公文書作成・同行使の疑いで水戸地検に書類送検し、戒告処分とした。巡査長は「仕事の負担を減らしたかった」と話しているというが、県警は現在の所属先は明らかにしていない。

 送検容疑は、巡査長が笠間署刑事課に所属していた05年1月、弟から暴力を受けたと訴えてきた同県笠間市の50代女性について、被害届を取り下げるという偽の趣旨の供述調書を作成したなどとしている。

 県警監察室によると、この女性が07年6月になって笠間署の別の警察官に相談したため、被害届の取り下げが発覚。しかし当時の署長は08年7月まで県警本部に報告していなかった。署長はその後県警本部の教養課長に異動。監察室に「巡査長の余罪などを捜査するのに時間がかかった」と説明していたというが、先月27日に自宅で自殺した。職場あての遺書があったが、飯島長雄監察室長は「遺書にこの件の記載はなく無関係」と説明している。

 被害届を出した女性は08年11月に被害届を取り下げていたが、巡査長が勝手に被害届を取り下げていたことを知ったのは今年5月になってからだったという。【高橋慶浩】

毎日新聞 2009年6月6日 東京朝刊

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