呉・松山フェリー(呉市)は25日、呉市阿賀港と松山市堀江港を結ぶ航路の6月末での廃止を発表した。今月末に中国運輸局へ廃止を届け出て、同社は解散する。
加藤栄一社長らが呉市役所で記者会見。しまなみ海道全通や燃料費高騰で赤字経営が続き、高速道の休日大幅値下げで利用が急減して採算が悪化したためと理由を説明した。
加藤社長は「どんな試算をしても存続は不可能。(時限措置の)高速道値下げが継続する可能性もあり、決断した」と述べた。
同社によると、2008年8月期の経常損益は約1億8000万円の赤字。利用台数は約7万7000台で採算ラインを割り込んだ。09年8月期は約5万台の見通し。4月の利用台数は前年同月比でほぼ半減という。同社の社員60人について加藤社長は「再就職支援を検討する」としている。
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