三原観光汽船(三原市)が、三原市と尾道市瀬戸田町を結ぶ2航路を11月末で廃止する届け出を中国運輸局に提出していたことが4日、分かった。高速道路料金の大幅値下げによる利用者減などが原因とみられる。
フェリーが連絡する須波港(三原市)―沢港(尾道市瀬戸田町)と高速船が結ぶ三原港―瀬戸田港の2航路。1日18往復の須波〜沢間は他に運航会社がなく、行き来ができなくなる。三原―瀬戸田間(一部は沢港経由)は他の船会社と共同運航しているが、1日15往復の便数がほぼ半減する見通しという。
三原市によると、両航路は瀬戸内しまなみ海道開通の影響などで須波―沢間が1997年の35万6000人から2007年には17万4000人に半減。三原―瀬戸田間の利用も減少していた。今春からの高速道路の料金値下げも利用者減に深刻な影響を与えていたという。
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