田川市立病院(同市糒)は眼科を7月から当面の間、休診する。1人しかいない常勤医が6月末で退職するためで、既に今月1日から新規の患者受け付けをやめている。
市立病院によると、眼科の08年度の外来患者は延べ約1万3000人、入院患者は約1400人。休診に伴い、受診中の患者は月内に他の病院に移ってもらう。入院患者など転院しづらい人のため、7月以降、非常勤医を1人確保するという。
眼科の休診で診療科は15科体制になる。各地の自治体病院同様、医師不足に悩み、04年度に46人いた医師は現在、30人にまで減少。医師不足が医業収入不足を招き、深刻な経営難に陥っている。市は5月、経営形態検討委員会を発足させた。
病院総務課は「医師派遣元の大学に後任の相談をしたが、めどがつかなかった。当面は臨時の医師に来てもらうしかないが、早急に常勤医を確保したい」と話している。【林田雅浩】
〔筑豊版〕
毎日新聞 2009年6月5日 地方版