ソウル(CNN) 韓国軍合同参謀本部は4日、同国西部の黄海上で同日、北朝鮮の警備艇1隻が韓国側が海上の南北軍事境界線とする北方限界線(NLL)を越えて、韓国側海域に侵入したと発表した。警告を発したところ、警備艇は北朝鮮側へ戻ったという。
韓国側へは約1.4キロ侵入したとしている。同本部当局者は、付近で操業する中国のカニ漁船を監視する過程での侵入とみている。
双方艦船の衝突などは起きなかったとみられる。
韓国は5月下旬、北朝鮮による2度目の核実験を受け、米国主導の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への全面参加を表明。北朝鮮はこれに反発し、宣戦布告とみなして軍事行動に乗り出すと警告している。朝鮮戦争の休戦協定に今後は縛られないともしており、韓国軍は黄海上で北朝鮮が何らかの軍事行動を起こす恐れがあるとして警戒を強めている。
北朝鮮はNLLを認めず、より南方へ修正すべきとの主張を続けている。