新型インフルエンザの感染拡大が落ち着いたことを受けて、県は3日、発熱相談センターでの受け付け対象を縮小すると発表した。新たな感染者が海外渡航歴のある人に多いため、相談者の要件を変更し、4日午前9時から適用する。
県はこれまで、38度以上の発熱があり、せきやのどの痛みがある場合などに同センターで相談を受け付けていた。新たに加える要件は7日以内に、海外への渡航歴や滞在歴がある▽職場や家族、学校に、感染が確認された国への渡航歴や滞在歴があり、インフルエンザの症状がある人がいる▽新型インフルエンザ患者との接触歴がある-の3点。
発熱外来への紹介もこの基準を適用。基準に該当しない場合は一般医療機関での受診を呼びかける。対応要項は、県のホームページにも掲載する。発熱相談センターは0742・27・8658。
また、県は、県内への修学旅行をキャンセルした445学校のうち、旅館やホテルから要望のあった学校あてに来県を求める荒井正吾知事のメッセージを送る。内容は「奈良の魅力を感じてもらえず残念に思っています。皆さまのお越しを心よりお待ち申し上げております」などとしている。【阿部亮介】
毎日新聞 2009年6月4日 地方版