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米麦データでっち上げ、出張すっぽかし 農水省職員処分

2009年5月2日5時24分

 農林水産省は1日、07、08年度の米や麦の調査業務で虚偽データを報告した40代の男性職員1人を停職、2人を戒告の懲戒処分にした。直接の上司4人のうち在職中の3人は訓告処分とした。全体のデータへの影響は1%以下としているが、他にも虚偽報告がないか、過去3年間に業務にかかわった全国の約1800人を対象に調査を始めた。

 停職1カ月になった九州農政局(熊本市)の専門官(46)は07年10月〜今年3月の計49回、熊本県内の農家や卸業者の米の在庫量などのデータをでっち上げた。昨年5月以降は15回の出張と2回の外勤で農家の元に行かず、公園などで時間をつぶしていた。今後、出張の日当やその間の給与計約41万円の返還を求めるという。

 九州農政局の別の専門官(46)は、熊本県内の麦などの加工会社24社の生産量のデータを08年度中に計5回、福井農政事務所(福井市)の係長(45)は福井県内の1農協の米の在庫量のデータを同年度中に計7回、それぞれでっち上げた。

 3人が虚偽報告した期間は、事故米問題で農水省への批判が強まっていた時期と重なる。農水省総合食料局総務課の梶島達也課長は記者会見で「職員の意識改革を進めている中でこのようなことが起き、誠に申し訳ありません」と謝罪した。

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