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【パリの屋根の下で】山口昌子 カンヌに登場した“蔑視”映画 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:映画
「こんなことまでしなければならないのかね」。映画の中で日本企業のトップが顔をしかめていたのが、せめてもの救いだった。
第62回カンヌ国際映画祭の最高賞、パルムドールを争うコンペティション部門に、国際女優として売り出し中の菊地凛子さんが主演したスペイン映画「マップ・オブ・ザ・サウンズ・オブ・トウキョウ」(イザベル・コイシェ監督)が出品され、前評判では菊地さんが女優賞の候補に挙げられていた。
その期待の作品の冒頭に登場したのが日本企業が外国人を接待するシーンだ。ヌードの金髪女性の体の上に、すしがずらりと並ぶ“女体盛り”とかいうシロモノ。コイシェ監督は記者会見で「ロサンゼルスで見たことがある」と言っていたが、こんなこと、東京であるのだろうか。
真夜中に泥酔した男性タレントが裸になって逮捕される日本である。もっともだいぶ前に「ノーパンしゃぶしゃぶ」という破廉恥極まりない接待を、大蔵省(当時)の高級官僚が喜々として受けていたから、あるいは“女体盛り”もあるのかもしれない。
孤独で言葉数が少ない日本女性が、殺しの標的であるスペイン人とラブホテルやラーメン屋などでデートするシーンを通して、「トウキョウ」の雑多な文化、文明を描くという高尚な意図が、監督にはあったのかもしれない。
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