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マイケル・ムーア監督、「GM崩壊は予言されていた」

  • 2009年06月02日 18:48 発信地:シカゴ/米国
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ニューヨーク(New York)のニューヨーク証券取引所(New York Stock Exchange、NYSE)で、帰宅する職員に話しかけようとする米映画監督のマイケル・ムーア(Michael Moore)氏(2009年3月27日撮影)。(c)AFP/Getty Images/Mario Tama

【6月2日 AFP】米映画監督のマイケル・ムーア(Michael Moore)氏は1日、自らのブログ上で、1989年監督作のドキュメンタリー映画『ロジャー&ミー(Roger & Me)』が、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(General MotorsGM)の崩壊を予言していたと語った。

 ムーア氏は、米ミシガン(Michigan)州フリント(Flint)が故郷。フリントに暮らす人びとに多大な影響を及ぼしてきたGMに対し、20年間にわたる抗議活動を続けてきたムーア氏は、ブログで、GMの哀れな崩壊は自らが招いたものだと述べた。

「数年で故障する自動車をつくり、新車を顧客に買わせるという『計画的旧式化』を生み出した企業が、自らを旧式化してしまったことは、悲しい皮肉だ」(マイケル・ムーア氏)

 皮肉とからかいがたっぷりのデビュー作『ロジャー&ミー』では、GMの工場が閉鎖され大打撃を受けたフリントで、当時のGM会長ロジャー・スミス(Roger Smith)氏に会うために粘り強く取り組むムーア氏の姿が描かれていた。

 デビュー作と同様のスタイルでこれまでにヒット作を量産してきたムーア監督は、GMの長年にわたる労働者への対応を激しく非難する。

「1980年代初頭、GMが記録的な業績を上げていたころは、メキシコやほかの地域に無数の雇用を移転し、米国人勤労者者数万人の生活を破壊した。この方針が明白に愚かだったのは、大勢の中流家庭の収入を奪った後で、いったい誰がGMの自動車を買うことができると思ったのか、という点だ」

■「ビッグスリーは生まれ変わらなければならない」

 ムーア氏は、いずれ米国の自動車大手3社「ビッグスリー」が完全に再構築されなれければならないと述べる。

「GM、フォード(Ford Motor)、クライスラー(Chrysler)の工場で製造される自動車は、地球温暖化と極地の氷の溶解の原因となる最大の大量破壊兵器だ。製造を続けることは、人類と地球の荒廃をもたらすだけだ」

 また、ムーア氏は、米政府によるGMの再建計画について、「GMを救済することで、GMの小型版のような自動車メーカーが、シェビー(Chevy、シボレーの愛称)やキャデラック(Cadillac)と代わり映えのしない自動車を製造し続けることになってはいけない。これは長期的な解決策にはならない」と語った。(c)AFP

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