スクウェア・エニックスから、2009年冬に発売されるPS3用RPG『ファイナルファンタジーXIII』(欧米ではXbox 360版も発売)。本作の開発をしている北瀬佳範プロデューサーと鳥山求ディレクターに、インタビューを行った。
▲マイクロソフトのカンファレンスでは、両氏がXbox 360の実機で動いている『ファイナルファンタジーXIII』を使って注目ポイントを紹介し、集った報道陣を沸かせた。さらにElectronic Entertainment Expo 2009(以下、E3 2009)では、トレーラーが公開される。このトレーラーは日本でも今後、配信予定とのことなので、楽しみにしていよう。 |
――これまでの映像と比較してバトル部分が大幅に進化しているように見えましたが、どうでしょうか?
鳥山:体験版から、一番大きく変わっているのはバトルのシステムですね。コマンドメニューなど、一見変わってないように見えますが、製品版に搭載される予定のシステムが入ってきているので、操作性は大幅に変わっています。体験版では“うちあげ”でフィニッシュするというのがポイントだったのですが、戦略のポイントはそこだけではないんです。……詳細はまだ秘密ですが(笑)。
北瀬:他にも、体験版でのパーティメンバーは、サポート役としてメインキャラの後ろについてくるという役割でしたが、そこは広がりがあって、進化しています。前作までは、前のキャラが魔法を放ったら、そのエフェクトが消えてから次のキャラが動くというイメージでしが、本作では前のキャラが動作している中を次のキャラが動き始めるというように、臨場感がかなり出ています。
――確かに、今まで以上に“見せるバトル”という印象を受けました。
鳥山:そうですね。これまでの作品と比較すると、コマンドの積み重ねやエフェクトの同時発生など、リアルタイムにアクションが起こる頻度が格段に増え臨場感が増しています。今作ではバトルのどこをとってもカッコイイという形になっていると思います。
――召喚獣の出現するシーンも公開されましたね。
鳥山:それぞれのキャラクターが独自のクリスタルを持っていて、それがカギとなり召喚することになります。ライトニングの後ろに現れたオーディンは、彼女を守るナイトのイメージです。
北瀬:今回は、召喚獣が変身して乗り物になるドライビングモードが、1つのキモとなっています。このモードは、これまでの召喚獣からは想像がつかないほど、気持ちいいシステムになっています。もちろん通常の状態でキャラと一緒に闘っている姿もかなり頼もしいです。
――召喚獣を含めて驚きの連続でした。E3 2009ではトレーラーが公開されるということですが、見どころについて教えてください。
鳥山:英語というところかな(笑)。この時点で映像が英語になっていることは、『ファイナルファンタジー』シリーズでは初めてです。ボイスに合わせて、リップなどのフェイシャルモーションも英語に対応しています。日本版の開発と同時に、海外版に、これだけ対応しているのは、開発的には大きな進化だと思います。世界中のファンのために一刻も早くお届けしたい、と。
北瀬:ボイスはできたてというか、録りたてのホヤホヤですね(笑)。『ファイナルファンタジーX』シリーズなど、過去の作品で何作かやっている海外のディレクターにまかせて、収録しています。
――何やら見慣れないキャラもいるようですが……?
北瀬:ふふふ、なんでしょうね。いろいろと想像してみてください。
――続報に期待しておきます。現在の開発状況はどれくらいでしょうか?
北瀬:ゲームの基礎となる部分に関しては、かなりできあがっています。ゲーム全体の作りとしては60%ですかね。今後はさまざまなところをブラッシュアップして、完成まで向かっていくことになります。
鳥山:あとから開発が決まったXbox 360版も、実機を使ったプレイができるほど進行はスムーズです。完成度として、まだ差はありますが、着地点は見えていて同等のパフォーマンスが実現できると思います。
――発売を楽しみにしているファンに、メッセージをお願いします!
北瀬:体験版から進化した『ファイナルファンタジーXIII』を見せられたと思います。しかし、完成形からするとまだまだ出していないものもあります。相当いいものができています。映像では、召喚やバトルシーンなどに目がいってしまうと思いますが、通常のバトルシーンもカッコイイところに力を入れているので、楽しみにしていてください。
鳥山:今回、公開したトレーラーの中では、ライトニングやスノウたちが、感情をむき出しにして、ケンカ腰になったり、さまざまな場面で対立したりする様子が見られると思います。いつもの和気藹々(あいあい)とした冒険物語ではなくて、激しい運命とぶつかりあうキャラクターたち。そんなストーリーにもぜひ期待してください。
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なお『電撃PlayStation』ではE3終了後にインタビューを行い、後日記事を掲載する予定。こちらもあわせてチェックしてほしい。
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