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県防災ヘリ:08年度、出動最多の215回 救急搬送が急増 /岐阜

 ◇「必要な証し、理解を」

 ◇飛べば飛ぶほど財政圧迫 燃料費、07年度1990万円→昨年度2560万円

 県の防災ヘリコプター「若鮎1・2号」の08年度の災害出動件数が計215回に達し、過去最多を記録したことが1日、県のまとめで分かった。しかし、原油高の影響を受け、年間の燃料費は2500万円を突破。飛べば飛ぶほど財政が圧迫され、県にとっては痛しかゆしの状況が続く。【山田尚弘】

 県防災ヘリの主な出動は救急(転院)、救助、消火活動のほか、訓練の災害予防対策活動など。2機は各務原市の県防災航空センターと川崎重工岐阜工場内に常駐している。

 消火活動は2機で年に10~20件、救助活動はここ5年で40件程度。急激に増えているのが、山間部の傷病者を大規模な医療機関へ転院・搬送する「救急搬送活動」だ。

 中でも、県が04年度に始め、ヘリに岐阜大学付属病院の医師が搭乗する「ドクターヘリ的運航」の回数は▽04年度58件▽05年度54件▽06年度63件▽07年度64件▽08年度78件--と増加。県防災課は「緊急時には救急車よりもヘリを呼ぶという意識が県民に根付き始めた」と話す。

 しかし、防災ヘリの維持・活動には膨大な費用がかかり、財政難の県にとってはネックだ。今年度の予算でみると、民間業者に運航・管理を委託している1号機には、管理費や運航委託費と燃料費など約2億8480万円を計上。県が運航・管理する2号機については、燃料費と活動費など1億8235万円が計上されている。

 特に、原油高の昨年度は、燃料費がかさんだ。07年度の年間約1990万円から、08年度は約2560万円に膨れ上がった。08年4月15日に中津川市であった林野火災には2機が出動。両機で約3時間半の放水を続け、県の試算では約13万円分の燃料を消費したことになる。

 県防災課は「県の財政難から、防災ヘリの運用に見直しを求める声もあったが、出動回数の多さは県民に必要とされていることの証し。運航への理解を求めたい」としている。

毎日新聞 2009年6月2日 地方版

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