【成都(中国四川省)=多部田俊輔】中国共産党四川省規律検査委員会は8日、四川大地震の復興に関連した規律違反で4月末までに党幹部ら246人を処分したと発表した。被災者への国内外からの義援金や中央政府からの補助金の一部を党幹部らが私用目的で流用しているという指摘が出ていた。
同委員会の任俊年副書記が8日に成都市で開いた記者会見で明らかにした。246人のうち、31人は公安当局に逮捕されて刑事責任の追及を受けているほか、157人が党規処分を受け、74人が降格などの組織処分を受けたとしている。
流用などの具体的な事例は明らかにしなかった。被災者からは中央政府が被災者に給付した生活費の一部を党や地元政府の幹部が流用して満額を渡さないケースや、救援物資の一部を売りさばいたなどという具体的な告発も出ていた。(08日 22:01)