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郵便不正、議員関係者名乗り団体認可依頼 代表が供述(1/2ページ)

2009年5月27日9時1分

 障害者団体向けの郵便割引制度が悪用された事件で、大阪地検特捜部に郵便法違反容疑で再逮捕されている自称・障害者団体「白山会」(東京)代表の倉沢邦夫容疑者(73)が04年春、白山会の前身団体「凛の会」への団体の証明書発行を求めて厚生労働省幹部と面会した際に、民主党副代表の石井一・参院議員の事務所関係者であることを告げた、と特捜部の調べに供述していることが関係者の話でわかった。

 倉沢代表は石井議員の元私設秘書だったが、当時はすでに辞めていた。特捜部は、こうした依頼が不正な証明書の発行につながった可能性もあるとみて調べている。

 倉沢代表が面会したとしている厚労省幹部は朝日新聞記者の取材に対し、「(倉沢代表の)名前も知らないし、凛の会関係者とは一度も会ったことがない。障害者団体の証明に関する用件ならば、担当者が対応することだ」と説明している。

 石井議員の事務所によると、倉沢代表は83年ごろ、当時は自民党の衆院議員だった石井一議員の私設秘書を数カ月間務めた。関係者によると、その後は、東京の出版社の経営にかかわり、03年、知人で「凛の会」元幹部の河野克史(こうの・ただし)容疑者(68)=虚偽公文書作成・同行使容疑で逮捕=らとともに同会を設立し、倉沢代表が会長に就いた。

 特捜部の調べなどによると、凛の会は04年、障害者団体としての活動実態はなかったのに、郵便割引制度の適用を受けるために必要な障害者団体の証明書の発行を厚労省側に求めていた。その際、倉沢代表が同省との交渉の責任者となったという。河野元幹部は逮捕前の取材に「石井議員の元秘書だったので、役所とのやりとりにも強いと思った」と話していた。

 さらに河野元幹部によると、倉沢代表は04年5月末まで複数回にわたり、厚労省幹部らと面会し、団体認可を繰り返し依頼したという。

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