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「診療報酬で医療を変えるのはもう無理」―邊見会長

5月20日23時43分配信 医療介護CBニュース

「診療報酬で医療を変えるのはもう無理」―邊見会長
「診療報酬で医療を変えるのはもう無理」―邊見会長
 「診療報酬で医療を変えるのはもう無理だと思う」―。5月20日の全国自治体病院協議会(邊見公雄会長)の記者会見で、邊見会長はこう漏らした。同日に出席した中央社会保険医療協議会(中医協)の総会で、昨年度診療報酬改定に関する特別調査の結果の一部が報告されたが、病院の業務改善への影響が見られなかったことから、「検証部会の公益委員が一生懸命、時間と手間、あるいは国費を掛けて検証しても、今後は意味がないのではないか」と、診療報酬改定の結果検証の在り方についても疑問を呈した。

 この日の中医協の総会では、診療報酬改定結果検証部会の庄司洋子部会長(立教大大学院教授)が、▽病院勤務医の負担軽減▽外来管理加算見直しの影響▽後発医薬品の使用状況▽後期高齢者診療料▽終末期相談支援料―の5項目について調査結果を説明した。しかし目立った結果は見られず、出席した委員からは、「医療界にあまり影響がなかったのではないか」と、昨年度の診療報酬改定そのものを疑問視する声が相次いだ。

 邊見会長は会見で、5項目の調査結果について、「どれも日本の医療の現場に何の影響も与えていないことが分かった」とした上で、「結局、医療を受ける人もやっている人も、診療報酬では動いていない」と強調。さらに、「診療報酬というのは、やったことに後からついてくるもので、診療報酬で医療を変えようというのはもう無理だと思う」「検証部会の公益委員が一生懸命、時間と手間、あるいは国費を掛けて検証しても、今後は意味がないのではないかと、あれ(20日の総会)で思った」とこぼした。


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最終更新:5月20日23時43分

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