メッシ弾！最年少得点王！バルサ、スペイン勢史上初３冠！…欧州ＣＬ

バルセロナ２点目のゴールを決め喜ぶメッシ（ＡＰ＝共同）

　◆欧州ＣＬ　▽決勝　ＦＣバルセロナ２―０マンチェスターＵ（２７日・ローマ）　バルセロナ（スペイン）が昨季王者のマンチェスターＵ（イングランド）を２―０で破って３季ぶり３度目の優勝を果たし、国王杯、国内リーグ戦と合わせスペイン史上初の３冠を達成した。前半１０分、スペイン代表ＭＦイニエスタ（２５）の中央突破からカメルーン代表ＦＷエトー（２８）が先制点。後半２５分にはアルゼンチン代表ＦＷメッシ（２１）が今大会通算９得点目となるヘディングシュートを決め、ＣＬ最年少得点王に輝いた。マンＵのＣＬ連続無敗記録は２５でストップした。

　ゴール前中央で、１６９センチのメッシが思いきり跳び上がった。１―０の後半２５分、約１メートルもジャンプして体を伸ばすと、左こめかみでＭＦシャビのクロスにジャストミート。着地した瞬間、衝撃でシューズの右が脱げ芝にポロリ。２５日からはき始めたばかりの青い新シューズ「アディダスＦ５０ｉ」を左手にゴール裏へ駆け込み、アンリと抱擁。勝利を決めるゴールで、ＣＬ史上最年少得点王に輝き、試合後は涙を見せた。

　「人生で一番重要な勝利だった。得点王のタイトルも、僕、そして僕の家族にとってもすごくうれしいね」スタンドからは恋人のアントネージャさん（２２）も熱い視線を送っていた。１３歳の時、成長ホルモン異常の発育障害の治療費月約９万円を負担してくれたバルサの下部組織に入団した少年は、昨年のクリスマス休暇に故郷のロサリオで出会った親友の姉との交際を公言。栄養学を学ぶ学生の彼女とは、バルセロナの街を堂々と肩を組んでデート。家族にも紹介済みで、再来年にも結婚するのではないかといううわさも。その彼女に精神面で支えられた。

　３シーズン前のアーセナルとのＣＬ決勝は故障の影響で欠場。「とてもがっかりして、優勝セレモニーも参加したくなかった」苦い経験を越えて、今回は先発出場し、優勝に貢献した。この日は「中盤を支配するために彼の助けが必要だった」というグアルディオラ監督（３８）の指令で、本来の３トップ右サイドから中央でプレー。持ち前のスピードと運動量でハーフウエーラインまで下がって組み立てにも一役買い、マンＵ・ＤＦ陣を混乱させた。

　注目された昨年のバロンドール（世界最優秀選手）受賞者のＣ・ロナウドとの対決にも圧勝。今大会の活躍で今年の同賞受賞を確実にし、「時間がたつほど、僕らがどれだけ価値のあることをしたかが分かるだろう」と輝く笑顔でビッグイヤー（優勝杯）を掲げた。