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ドクターバンク:空洞化 県内の病院、派遣実績は2人 /鳥取

 県内での就職を希望する医師を県内病院に派遣する県の「ドクターバンク」が空洞化している。創設から約3年たったが、派遣実績はわずかに2人。子育てのため離職した医師を支援するコースにいたっては申し込みゼロ。無料職業紹介も実績がない。医師不足はさらに深刻化すると見込まれ、実効性のある人材確保策を打ち出せるかが試されている。【宇多川はるか】

 ドクターバンクは06年6月、2コースを用意して始まった。医師を県職員として採用して自治体立の病院や診療所に派遣する「地域医療ローテートコース」と、子育てなどで現場を離れた医師の現場復帰のため県職員として採用して研修を実施する「子育て離職医師等復帰支援コース」がある。

 「地域コース」の派遣実績は2人で、07年に岩美町の岩美病院、08年に米子市の鳥取大付属病院にそれぞれ派遣された。「子育てコース」は問い合わせが数件あったのみ。県内病院への就業をあっせんする「無料職業紹介コース」が07年に始まったが、同年に2件の相談があっただけ。この2件も条件が折り合わず、空振りに終わった。

 厚生労働省の調査(06年末)では、県内の人口10万人あたりの医師数は260人で全国平均の206人を一応上回る。地域別に見ると西部に偏っており、東部は196人、中部で187人と全国平均より下。また04年には155人いた20代の医師が06年に128人に減少した。40代も416人から376人に減っている。若手と働き盛りが流出し、病院スタッフの“過疎高齢化”が進みつつある。

毎日新聞 2009年5月28日 地方版

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