2008.10.07 サイバーダインと大和ハウス、下半身タイプの福祉用ロボットスーツのリース販売開始
リース販売するHAL福祉用には、単脚型と両脚型の2タイプを用意。バッテリーを除く重量は、単脚型が約6 kg、両脚型が約10kgで、バッテリー重量は約1 kg。サイズは、身長150cm以下のSサイズと身長150～165cmのMサイズ、身長165～180cmのLサイズの3種類を用意。バッテリー駆動で約1時間利用することができ、介護・福祉施設の現場で立ち座りや歩行、階段の昇降などの動作をアシストする。
サイバーダインは、イベントなどで「能力増強」のデモを実施しているが、HAL福祉用は「能力補償」という考えを採用していることが伺える。能力補償とは、ユーザーが本来有している最大筋力を上限にアシストを行うこと。仮に機械が暴走しても自身が有している筋力で脱出することができ、HALをはじめとするアシストスーツにおける本質安全設計の考え方の1つになるだろうと言われている。安全に配慮したシステムと言える。
契約の流れは、まずユーザーは大和ハウスに申し込みをし、リース会社とリース契約を、サイバーダインと保守契約をそれぞれ結ぶ。申し込み後1～2カ月程度で納品され、最後に大和ハウスのサービススタッフによる取り扱い説明を受ける、というものになる。説明を受けることではじめて利用することができる。リース料金は保守料を含め、両脚タイプが月当たり22万円、単脚タイプが同15万円。リース期間は5年間で、リース満了後にサイバーダインが回収を行う。
使用に当たっては、起動や停止は専用ソフトを実装したパソコンと専用ルータを介し、インターネット回線を通じた無線LANで行うため、専用パソコンおよびインターネット通信ができる環境が必要になる。大和ハウスは、操作方法やトラブルなどに対してサポートできるようコールセンターを整備している。
今後は、大和ハウスは住宅や商業施設、医療・介護施設の建築事業などにHALを組み合わせて、供給体制の構築を図るとともに、サイバーダインと次世代居住環境の共同研究・分野開拓を行う。また、サイバーダインはHALの機能強化に加え、全身タイプの介護支援・労働・重作業向けタイプの開発を進めていく。
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