Re:メールにお返事
皆さんから頂いたメールの紹介や質問内容に関してのお返事をご紹介します。ご紹介に際しては、本人からの要望がない限り、必ず氏名、E-mailAdress等は非公開と致します。また、
メールを送っていただいても、必ず掲載するわけではありません。またEメールで添付された資料は、発信人が特定できたもの以外は開きません。ウイルス対策のためです。御了承ください。
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(新聞などの記事をコピーした際に使ってください。その際、コピーした新聞の名前、掲載日、送信者の氏名や連絡方法を必ず記入してください)
2009年5月27日
アフガンの武装勢力が白リン弾を使用
神浦さんご無沙汰しております。 まだ国内では報道されていないようですが、アフガン武装勢力が白リン弾を使用 しているというニュースが入ってきました。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200905200007.html
その際確認された物にはロシア製迫撃砲に使用する物の他に、中国製のロケット 弾もあります。 中国製63式107mmWPロケット弾
http://www.sinodefence.com/army/mrl/type63.asp
白リン弾をIEDとして使用しているという指摘もあるようです。 今回発見された白リン弾、特にこの中国製ロケット弾は、発煙弾として用いられ るものではなく、当初から焼夷目的で製造されており、市街地で使用すれば明ら かに国際法に違反します。「あくまで煙幕として使用した」という意見は当ては まりません。 以上ご報告差し上げます。 それでは。
コメント
お返事が遅れて申し訳ありません。北朝鮮の核実験でここへの掲載が遅れてしましました。
写真を見るとかなり大量の発煙がでていますね。私がガザの映像で見た白リン弾は、ほとんど発煙が出ていませんでした。いかにも発煙効果より焼夷効果を狙っていることがわかりました。
この写真は発煙弾ではありませんか。発煙効果を十分に期待できます。米軍陣地に発煙弾を撃ち込み、米兵の視界を奪って接近し、至近距離から手榴弾や自動小銃で制圧する方法です。私にはそのように見えます。如何ですか。
2009年5月23日
イランのセッジール2の複合固形燃料
神浦さん、
タイミングが遅れましたが、セッジール2の「複合固形燃料」は固体燃料の一種です。
最近は、「コンポジット系推進薬」と書かれることが多いようです。
専門書には酸化剤の結晶と粉末の燃料を合成ゴムなどで固めたものと書
かれていました。
他に燃料と酸化剤を混ぜて固形化した「ダブルベース系推進薬」があり
ますが、「コンポジット系推進薬」の方がいくつかの点で優れていると いわれます。
確か、日本のロケットもほとんどがコンポジット系だったと記憶します。
要するに、コンポジット系の方がよく燃えるのだろうと思います。
コメント
5月21日のイランが中距離弾道ミサイルの発射実験に成功という件ですね。昔から、ロケット兵器の発射薬に固体燃料の「コンポジット推進薬」のことは知っていましたが、これが自衛隊でいう「混成発射薬」のことで、イランの「混合固形燃料」と同じということですね。すなわちイランは北朝鮮のノドン・ミサイルの模倣ではなく、固体燃料の中距離弾道ミサイルの開発に成功したということになります。
また「2段階式」というのは、推進エンジン部が2段式というわけでなく、ロケットエンジンの地上燃焼実験とミサイルに搭載した発射実験の2種類の実験を行ったという意味になります。固体燃料は点火後に一定の面積で燃焼させ、長時間、一定の推力を得ることによって、液体燃料では得られない発射準備時間をなくすことができます。
貴重な情報をありがとうございました。
2009年5月22日
ちょっと気になることがあります。
神浦さん、
ホームページリニューアルおめでとうございます。
オフ会で予告しておられましたが、すばらしいページになりましたね。
技術面についてはさておき、法的に少々気になった点を少し指摘させてください。
今回から What's New のページは「続きを読む」スタイルになりましたが、そのためトップページでは元記事のほぼ全文転載のオンパレードになっています。これは著作権法上の引用基準を満たしておらず、盗用に当たる恐れがあります。
旧スタイルでは全引用記事に必ず神浦さんのコメントがあり、こちらがメインと解されましたので問題はないと解されました。
できればトップページでの元記事引用は1パラグラフ程度に留めておいたほうが、著作権的にも、トップページの読みやすさからも良いのではないでしょうか。
あと、英語サイトについてですが、やはり英語サイトはトップページも含めて英語メニューにしておいたほうが良いでしょう。外国からアクセスする人に日本語フォントセットを強制する(そういう設定になっています)のは、印象的にもあまり良くないです。
もうひとつ、単純な旧式サイトは不正アクセスに耐性がある(できることが少ないので)のですが、高度なサイトになると機能が増えた分、セキュリティホール
も増えます。神浦さんはインターネットでも有名人ですので、愉快犯的からのアタックも多いでしょうし、昨今は特に中国右翼者からの高度なサイト攻撃は日常
茶飯事です。セキュリティには十分ご注意ください。
お手伝いできることがあればいつでも協力しますのでお声をかけてください。
これからもがんばってください。
コメント
お返事が遅れてすいません。18日にメールを頂き、さっそく19日からWhat Newの「記事の概要」は最小にするように心がけています。私も気にしていたのですが、その記事を書いた新聞記者の方の苦労を思うと、一行、一文字を、粗末に出来ないと考えて長くなってしまいました。また記事とは違う意味を伝えていけないという心配もありました。でも「記事の概要」の文字数を短くしたことで随分と読みやすくなりました。
また、本日から「概要」だけだった表記を「記事の概要」に変えました。さらに「続きを読む」を「コメントを読む」に変えました。如何でしょうか。英文の方もLA在住の方から同じような指摘を頂いています。今月中に直すように頑張ります。
また、時々の近況報告(日記のような雑感)を載せて欲しいというご意見もありました。毎日は書けませんが、それも増やしたいと考えています。それから私のところに時々「新刊本」が送られてきます。仲の良い友人が「書評」をHPに載せてくれといいます。要は宣伝です。このことも何とか対応できないか考えています。
セキュリティについては、私はまったく知識がありませんから、今回のホームページのデザインを担当して下さった人(会社)に任せています。そのあたりの対策について説明を受けましたが、まず心配ないと思いました。
これからも専門的な立場で、いろいろアドバイスをお願いします。
2009年5月18日
さわやかでシンプルなレイアウトで読みやすい
神浦さん、こんにちは!
もう5年ちかく、J-rcomの情報にお世話になっております。いつも世界情勢が荒れて不安になると、かけ込み寺のようにこちらにお邪魔してクールダウン
させて頂いております。今アクセスしたら、あれっ!違うところにお邪魔しちゃったのかしら?とキョロキョロしてしまいました。さわやかでシンプルなレイア
ウトで、読みやすいですね。お忙しい日々とは思いますが、これからも更新、よろしくお願い致します & ありがとうございます。
ありがとうございます。先週、5月13日からこの様にリニューアルしました。まだ緊張して更新する時間が今までの倍以上かかっています。金曜日(15日)にやっとメールが読めるようになりました。その間、皆さんからお祝いのメールを頂いていましたが、15日にそのメールを読みました。ありがとうございます。
今回のリニューアルはこのホームページを通じて知り合い、6年以上もお世話になっている方の協力でできました。以前のデザインで10年間ほど更新をしましたから、今度の新デザインでこれから10年ほど頑張るつもりです。何でも今回の新デザインは画像(動画)情報を取り入れるように考えてあるそうです。慣れてくれば、私が撮影した映像や、皆さんからの動画情報を掲載できるようにあると思います。
できれば、東京新聞と日本経済新聞の記事を載せることができ、また毎日の What New ! も1日2件〜3件のコメントを掲載できると良いですね。これはあくまで希望ですが、そのような発展型を想定(一応)しています。でも私一人の力ではとうてい無理です。
2009年5月18日
なぜ、イスラエル軍が行った「白リン弾」攻撃が「過失」なのですか。
<国連がイスラエル非難 「ガザ施設攻撃、意図的」 「白リン弾」攻撃は「重大な過失」と一蹴>
という記事に関してですが、ここのコメントの以下の部分への質問です。
====
しかしガザ地区にイスラエル軍が行った攻撃は詳細な情報(地図など)を使って行われたことは容易に想像できる。その地図には国連施設などの記入が必ずな
されていたはずだ。にもかかわらず、無人偵察機の赤外線(画像)情報だけで、他の情報と照会しなかったのはイスラエル軍の重要な過失である。
====
と書かれているのですが、これを過失とした根拠は何でしょう。「意図的に狙ったとしか考えられない」というようなガザのフリージャーナリストの報告も少なくなかったように思うのですが。
これを過失と判断した根拠を教えてもらえると幸いです。
「意図的に狙ったとしか考えられない」というのは、それなりに根拠のある意見のように思えたのですが。
今月の国連の報告書の件ですね、この白リン弾攻撃については、私もイスラエル軍の意図的な「白リン弾」攻撃だと思います。しかし国連報告書がイスラエル軍の「重大な過失」と書いているので、もしイスラエル軍の過失なら作戦地図との照合をサボったと書きましたが、軍事常識では作戦地図と照合しないで砲撃を行うことなど考えられません。まして砲撃地点のガザ地区は人口密集地で、国連などの国際援助施設が各所にあります。イスラエル軍の意図的な「白リン弾」攻撃以外に考えられません。
再度、文章を読み直しましたが、違和感を持つほどは感じませんでした。もう一度、読み直して見ます。そして違和感を持ったら直ちに訂正します。訂正した場合はその理由を記入して誤解を与えたことを謝罪します。
2009年5月15日
宗谷海峡トンネルという構想について。
先日空中発射式のロケットについて質問差し上げた者です。
さて、最近にわかに日露間の交渉が活発化しているようです。そこで、ふと以前耳にした「宗谷海峡トンネル」という物が思い出されたので質問させていただきます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%97%E8%B0%B7%E3%83%88%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB
このトンネルは日露間をサハリンを経由して鉄道で結び、日本の物流網を陸路でユーラシア大陸と結び付けようとするものです。船を使うよりもかなり短時間で欧州と日本を結び、将来構想としてはベーリング海峡を繋いで北米とも陸路で連絡しようとする物だそうです。
技術や資金面では青函トンネルほど難しいものでもないようですし、経済的な観点からは実現する可能性は十分あると思います。
ただ、反面日本は強大なロシア陸軍と地続きで対峙する事になり、場合によっては日本の安全保障環境を一変させるリスクもあると感じます。
実現の為の条件としては、北方領土問題の解決(セットでサハリンの帰属の確認)、日露平和条約の締結、極東ロシア軍と北海道の自衛隊の大幅な軍縮及び緊張緩和等が必要と感じられますがいかがでしょうか。
また、そうした合意を近い将来日露間で締結する事が可能かどうか、ご意見をお伺いできれば幸いと存じます。
ご存じのようにホームページをリニューアルしました。そのため新しいシステムに四苦八苦しています。このメールは数日前に頂きましたが、お返事を書けない状態が続いていました。今、やっと書けるようになったと思います。(これから更新してみます)
宗谷トンネルの件ですが、対馬トンネルを含めて政治的・軍事的な問題が大きすぎて資金や技術にメドがついても着工するとは思えません。イギリスとフランスを結んだドーバー海峡のトンネルとは比べものにならないぐらい政治・軍事の問題が存在しています。
しかし構想は素晴らしいので、将来は必ず実現すると思います。その時は日本と中国と韓国が共通の通貨を使い、パスポートなしで国境を通過できる時代かも知れません。すなわち東アジア共同連合(EAU)が誕生している可能性です。その場合でも、ロシアとの関係(宗谷トンネル)が最大の課題になると思います。
日本人は道路や鉄路が整備されて当然と考えますが、国や地域によっては道路や鉄路よりも空路が先に整備される国があります。ロシアのシベリアや沿海州などはその典型ではないでしょうか。
もし対馬トンネルが出来れば、日本の農業は壊滅するかも知れません。中国から数日で安い野菜や穀物が日本各地の市場に届きます。日本の農業でビニールハウスを造り、冬季に燃料を燃やして暖かくして、季節に関係なく野菜や果物を作るよりも、中国の暖かい地方で作った農産物が格安で届くからです。
軍事的にもトンネルで直結されると深刻です。そこから侵略を受けるばかりか、テロでトンネルを爆破される脅威が生まれてきます。日本の貿易路で国際トンネルに依存する割合を下げないと、国際トンネルが日本の弱点になる可能性が高くなります。海路など他の輸送手段を充実させておくことが絶対の条件です。
対馬トンネルを造るよりも、まずは釜山や清津(北朝鮮)やウラジオ(ロシア)と西日本や日本海の港の間に大型の高速コンテナ船を就航させ、シベリア鉄道や朝鮮半島の鉄道を連結して整備すれば、日本の港湾がヨーロッパや中央アジアなどと鉄路で結ばれます。夢のような話しです。むろん北朝鮮という閉鎖的な国家が消滅していると前提です。
2009年5月7日
日本の次期主力戦闘機(FX)と軽空母の建造について。
神浦さんこんにちは いつも拝見しています
神浦さんに質問ですが自衛隊の次期主力戦闘機はF22だと言っている人がいます。それは本当なのですか?
もし違うのであれば次期主力戦闘機を教えてください
お願いします。
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神浦さん 初めて連絡します。教えて頂きたいことがありFAXしました。
@先ずは、空自の次期主力戦闘機についていです。「日本としてはF22を導入したいが、米のゲーツ国防長官は、禁輸条項を理由に輸出は困難」との考えを示した。(5月2日 朝日新聞)との記事がありました。F22が無理だとすると新F15SEが最有力でしょうか。
A「豪海空軍大増強。豪は防衛白書を発表し、中国に対抗するため、巡航ミサイル搭載潜水艦を12隻体制に倍増し、F35戦闘機を100機程度導入する等の軍備増強計画を明らかにした」(5月4日 朝日新聞)という記事がありました。
兵器を抑止力と考えた場合、日本にも巡航ミサイル搭載潜水艦を持ったり、英国や伊国の持っているような軽空母を配備するべきと思いますが如何お考えでしょうか。また軽空母については、全通甲板の護衛艦が建造されたので、近い将来配備されるような気がします。如何でしょうか。
コメント空自のF4戦闘機の後継にあたる次期主力戦闘機(FX)ですが、日本は最初からF22戦闘機を想定していました。しかしアメリカ政府がステルスなどの軍事秘密が漏れることを警戒して輸出禁止にしてしまいました。さらにゲーツ国防長官がF22の生産打ち切りを発表しました。アメリカにはまだ高性能のF22戦闘機を必要とする脅威がないという判断です。ますます日本がF22をFXにすることが難しくなったきました。
そこで日本はF22と同様に第5世代のF35戦闘機を最有力候補にしているようです。日本のFXが採用後に20年以上も使われることを考えると、何としても第5世代戦闘機が欲しいからです。幸い、F35は多国共同開発された戦闘機で、最初から輸出することを前提に開発されています。しかしアメリカ軍でさえもF35戦闘機を配備するのはこれからで、日本がFXでF35を導入するにはまだまだ時間がかかります。
そこでそれまでの繋ぎで、現有のF15戦闘機を改造(F−15改)して使う案が出てきました。しかし改造といっても、改造費は1機が80億円程度かかるといわれています。それならF15戦闘機のサイレントイーグル(SE)として開発し、ステルス性能を向上した機体は如何ですかとボーイング社が提案してきたわけです。ここで重要なのはF15の改装を担当する三菱重工がF15SEの採用をどう考えるかです。私は三菱重工はF15SEの購入に反対すると思います。
しかし、アメリカはF15SEを友好国に対してF35を輸入するまでの繋ぎとして欲しいという気持ちが込められています。
日本はF15SEを導入するか、あくまでF15改でやるかは決まっていません。しかし、今となってFXの本命はF35だと思って間違いないと思います。日本のFXでF22が決まることは、中国やロシアで第5世代の戦闘機が開発されるといった大きな戦略環境の変化がなければあり得ません。
海自の軽空母の建造についてですが、ヘリ搭載の新型護衛艦「ひゅうが」はすでに軽空母です。ヘリ搭載の軽空母と考えるべきです。日本版のヘリ搭載型の軽空母で、特徴は対潜作戦や対空戦闘能力を強化しています。
巡航ミサイル搭載の潜水艦ですが、すでに米海軍で射程100キロ程度の潜水艦発射(潜航中に魚雷発射管から発射)対艦ミサイル・ハプーンが開発されています。しかし、潜航中の潜水艦が100キロ先の敵艦をソナーで探知できるか疑問です。さらに長射程の巡航ミサイルとなると空や陸との連携が問題になります。日本は憲法との問題もあって潜水艦搭載の巡航ミサイルを配備するのは難しいと思います。しかし先ほども言いました様に、戦略環境の変化があれば配備が検討されると思います。今のところ潜水艦搭載ばかりか、巡航ミサイルの開発・配備は早すぎると考えます。