なんでも評点

しかし、私が関わってきた産業翻訳業界は1990年代半ばがいわばバブルに近い状態で（世の中はバブル崩壊後だったが）、2002年ごろにそのバブルがはじけた。飲み会どころではなくなってしまったのだ。


さて、“ブログごはん。”というイベントのネーミングについて私はあまり深く考えもせずに「ぜひ参加させてください」と返事を出した。livedoorから来たメールにも「皆さんと雑談しながら、いっしょにご飯たべたい！」と書いてあったし、単にご飯を食べる集まりなんだろうな、でもご飯より酒の方がいいな・・・くらいの認識しかなかった。


そしてその日がやってきた。5月20日の午後8時。渋谷の会場に到着すると、すでに熱気につつまれていた。もちろん初対面の人たちばかり。しかし、人見知りをしない私にとって、それはそれなりに刺激に満ちた状況だった。みんな名札を首に提げているので、どこのブログの人か、あるいはライブドアのスタッフなのかがすぐにわかる。


年齢層は思ったより広そう。でも、不思議なことに男性ばかり。紅一点のパルモさんはすぐに特定できた。存じ上げていないブログの人もいたけれど、正直に存じ上げていないと申し上げることにした。だいたい、「なんでも評点」は最近あまり更新していないし、ブログ界の時流みたいなものから大きく取り残されている。


アキバBlogさんがlivedoorに復帰したことすらgeekさん本人と話をするまで知らなかったのだ。そんな自分がこの場にいるのは場違いな気がしないでもなかったが神経が図太い方なので、ま、いいかと。しかし、livedoorのスタッフの人たちが妙な表現を使っていることに気づいた。


■ ブログでご飯を食べている人の集まりだったとは！


なんと彼らの言葉によれば、このイベントは「ブログでご飯を食べている人が集まって、一緒にご飯を食べる」という主旨のイベントだったのである。そして、イベントに先行して実施されたアンケート調査の結果が発表されるに至り、私のようにブログでご飯を食べられていない人が少数派であることを思い知ったのである。


月の収入が1万円以内はたったの3人で、そのうち1人がこの私。月100万以上の人もいれば、月300万以上の人もいるではないか。ま、あまり詳しく書くのは差し控えておくが。


やじうまWatchのぬるたまん（山崎）さんにも言われたのだが、「なんでも評点」はシステムが未整備だからお金にならないらしい。確かに。アボセンスされたから金にならなくなった面もあるが、月極広告を取ってくるとか、いろいろ営業努力をすればお金になるのかもしれない。（当ブログにはアフィリエート広告を貼ってあるが、目障りなだけで本人の収益にもなっていない。近いうちに目障りな広告をすべて外してしまうかもしれない）。


livedoorのスタッフの人たちはこんな私を見るに見かねたのか、「なんでも評点」のAdsenseが復活するように働きかけてくださるというお話になった。もしかしたら、近いうちにAdsenseが復活するかもしれない。そうなれば、もっと更新頻度が上がるだろう。


それと、イベントにはイラストレータのvesperさんがいらっしゃっていて、似顔絵を描いてもらう権利が抽選で当たることになっていたのだが、なんとそれに当選してしまった。というわけで描いてもらったのが次の似顔絵。





■ 宴は夜明けまで続いた


ともあれ、宴会好きの私にとって、こんなに楽しいイベントはなかった。結局、「ご飯」はほとんど食べず（バイキング式の料理をたったの一口食べただけ）、主にウィスキーをがぼがぼ飲んだ。ひろぶろさんには、以前、1年ほど更新を停止した理由を聞かせてもらった。私のペースに付き合ったのが悪かったのか、ヤフオクウォッチの中の人が2次会でほぼ酔いつぶれてしまった。


この宴は3次会まで続いた。デジタルDJさんがご自身の仕事場をその会場として提供してくださったのだ。小太郎さんとパルモさんの掛け合いは面白かった。謎のコピペブログ管理人の悪知恵IQの高さには舌を巻かされた（彼は身分を隠しているため、リンクはできないが）。


3次会は夜明けまで続いたのだが、記事を連載しているコンピュータ誌の編集部と正午にアポがあった私がギブアップ宣言をすると、どうやらそこでお開きとなった模様（というか、記憶が半分くらいブラックアウトしているのだが）。


ホテルに帰って泥のように眠り、目が覚めるとチェックアウト時間を30分も過ぎた11時半。アポの時間まで30分しかない。タクシーを飛ばし、10分弱の遅刻でたどり着いた。3次会の最後の方で、治療中の前歯の仮歯がとれてしまい、歯抜けの情けない面で編集部の人たちと面談をする羽目に。


■ 女優発熱


その後、いくつか用を済ませて、「ありえな〜い100選」を担当してくださった編集者（現在は別の出版社に移籍）と新幹線の時間まで軽く飲む約束があったので、ついでに誘ってみようかと思って、知り合いの舞台女優に電話を入れた（編集者も彼女と面識があるし・・・。実は、ひょんなつながりから知り合いに舞台女優が3人、女性シンガーソンググライターが1人いる）。


すると、舞台女優は死にそうな声で携帯電話に出る。別人かと思うほど、か細い声だ。高熱が出ているという。もう死にそうに苦しいので救急車を呼ぼうかどうか迷っている、と。彼女は大阪出身だが、○○座のオーディションに合格し、この3月から一度も帰阪していないはず。


救急車を呼んだ方がいい、と伝えると電話が切れた。大丈夫か？　心配だが助けに行こうにも、どこに住んでいるか知らない。しばらくすると電話が鳴った。さっきよりわずかに持ち直した声で、「救急車を呼びました」。


その後、彼女から連絡はない。救急車でどこかの病院へ運ばれ緊急入院したはずだが、新型インフルの可能性を否定しきれない。仮にそうだったとしても、おそらくタミフルの投与を受けて、まもなく回復するだろう。（五輪招致のために統制が敷かれている東京のことなので、受け入れ先の病院が詳しい検査をして新型として扱うかどうかは微妙だが）。


インフルの話はまた別の記事で展開するつもり。東京や京都や奈良の経済至上主義（都民や県民の健康より経済を優先するという姿勢）もここまで来るといかがなものかと思う。


そうそう、日本感染症学会から、緊急提言が発表された。このPDFファイルにはぜひ目を通しておくべきだと思う。不安を払拭してくれるはずだ。

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