市職員エロ本284冊ＡＶ53本田んぼに投棄

　アダルト雑誌やアダルトビデオなど約１５０キロを田んぼに不法投棄したとして、市役所の環境対策室に勤務する男が２５日、奈良県宇陀署に廃棄物処理法違反の疑いで逮捕された。捕まったのは三重県名張市役所環境対策室主査の橋本晋吉容疑者（４７）。同署の調べに対し犯行を認め「かっこ悪いと思い、人通りの少ない田んぼに捨てた」と供述している。

　宇陀署の調べによると、橋本容疑者は３月１８日の午後１０時３０分ごろ、アダルト雑誌２８４冊、アダルトビデオ５３本、アダルトＣＤ－Ｒ２５枚を、奈良県宇陀市大宇陀区の田んぼに不法に投棄した疑い。総重量は約１５０キロで、自宅から数キロ離れた田んぼまで、自家用車のトランクと後部座席に分載して現場に運んだという。

　投棄２日後の３月２０日、近所の住民から警察に通報があり、アダルト雑誌などを調べたところ橋本容疑者の個人情報が記された書類が見つかった。同署が橋本容疑者に対し任意で取り調べを行ったところ、容疑を認めたため２５日午後１時すぎに逮捕したという。

　同署によると、投棄されたアダルト雑誌、ビデオ、ＣＤ－Ｒなどはすべて合法的に販売されている「表モノ」。ＣＤ－Ｒの多くは雑誌の付録とみられ、雑誌の中には島田楊子のヘアヌード写真集なども含まれていた。

　橋本容疑者は独身で、入院中の父親がいる。関係者によると、３月１５日ごろ橋本容疑者の母親が死去。自宅で遺品とともに自らの荷物を整理し、葬儀の２日後に業者に処分を依頼していた。だが大量のアダルト雑誌などについては処分を依頼しなかったという。橋本容疑者は、同署の取り調べに対し「アダルト雑誌などをまとめて処理するとかっこ悪いので、人通りの少ない場所ならどこでもいいと思い捨てた」などと供述している。

　橋本容疑者は、三重県名張市役所の環境対策室に勤務。不法投棄やごみゼロ運動などの事業計画を立てるセクションで事務を行っていたという。席は「不法投棄防止対策チーム」の隣だった。同対策室によると、橋本容疑者は３月まで教育委員会で生涯学習などを担当していたが、４月に環境対策室に異動した。同僚は「中肉中背、穏やかで物静かなタイプ。事務を淡々とこなすまじめなタイプ」と話している。

　同対策室では「環境対策に携わる人間ですから、犯行が事実なら一般の職員以上に重く受け止めなければなりません。処分は市の懲罰委員会で決めることになるでしょう」と話している。

　［2009年5月26日9時0分　紙面から］