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一志病院:「県立での存続を」 移譲説明会で住民 /三重

 県の県立病院改革で、民間事業者への移譲方針が提案されている一志病院(津市)についての住民説明会が24日、地元の2会場で開かれ、住民から県立病院としての存続を求める声が相次いだ。

 説明会は午前10時から津市美杉町の市美杉総合開発センターで、午後1時半から津市白山町の市白山市民会館で開かれ、計約350人の住民が参加した。

 県側からは安田敏春副知事らが出席。一志病院の診療圏が津市白山、美杉両地区の狭い地域に限定されている▽医師不足から許可病床90床のうち44床が休床になっており、本来の機能を果たせていない▽地域に必要な高齢者ケアの取り組み強化のためには、民間の方が柔軟に取り組める--などと説明し、理解を求めた。

 これに対し、両会場で30人近い住民が意見を述べたが、「県がすべきことをしてこなかった言い訳にしか聞こえない」「民間移譲は責任転嫁だ」「移譲された事業者がやめてしまった場合の不安がつきまとう」「病院の赤字解消と地域住民の命とどちらが大事なのか」などと、すべてが反対意見だった。

 県側は「赤字だけの話ではない。決して切り捨てではなく、今以上に良くするための前向きな改革案だ」などと説明したが、議論は平行線をたどった。

 地元自治会は県に対して22日、約1万8000人の署名を添え、県立病院としての存続を求める要望書も提出している。安田副知事は説明会後、「住民の不安な気持ちは痛いほど分かる。一度に理解してもらえるとは思っておらず、結果としてそうして良かったという方向にしていきたい」と話した。【田中功一】

〔三重版〕

毎日新聞 2009年5月25日 地方版

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