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新型インフルエンザ:慢性病患者は「恐怖」 弱毒性措置も不安払しょくされず /群馬

 新型インフルエンザで、国の対策本部は感染が確認された地域ごとの状況に応じた新たな対策を示した。今回の新型インフルエンザが弱毒性とされることを受けた措置だが、重症化の恐れのある慢性疾患を抱える人の不安は、払しょくされていない。県内の腎臓病患者からも「生命に直結する問題で、不安というよりも恐怖だ」という声が上がる。

 県腎臓病患者連絡協議会(事務局・前橋市)は、県内に約2600人の会員がいる。会員の多くは週3回、人工透析を受けるため医療機関に通院しなければならず、県内でまん延した場合、通院する医療機関で感染するのではないかという不安は消えない。

 腎臓病患者は、季節性のインフルエンザの流行でも体調管理には慎重になる。同協議会の大久保宗平副会長は「慢性的な疾患を持つ人は重篤化しやすいという情報を聞くたびに怖くなる」と話す。同協議会では、6月14日に総会を開催する予定だが、国内感染が広がり、大人数が集まると感染リスクも高まるため中止も視野に入れている。

 国が22日に示した新たな運用指針では、感染者の急増地域での慢性疾患を持つ感染者の優先的な入院治療を盛り込むなど重症化防止に力点が置かれた。県も県内感染の防止を図りつつ、重症化防止の対策も進める。

 大久保副会長によると、感染が疑われる場合に各保健福祉事務所に連絡を取り、所定の医療機関に行くよう指示されるだけで、慢性病疾患に対する配慮は今のところないという。大久保副会長は「会員の不安を少しでも和らげるため、まん延期の通院の際の移動手段、不足するマスクをどうするかなど具体的な対策を早く示してほしい」と話している。【庄司哲也】

 ◇相談電話番号を変更

 新型インフルエンザで、県保健予防課と前橋市保健所は23日、発熱した人の相談を受け付ける発熱相談電話の番号を、それぞれ変更した。

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 ◇新型インフルエンザの相談窓口◇

渋川保健福祉事務所   (0279・22・4166)

伊勢崎保健福祉事務所  (0270・25・5066)

西部保健福祉事務所   (027・322・5101)

藤岡保健福祉事務所   (0274・22・1420)

富岡保健福祉事務所   (0274・62・1541)

吾妻保健福祉事務所   (0279・75・3303)

利根沼田保健福祉事務所 (0278・23・2185)

東部保健福祉事務所   (0276・31・8243)

桐生保健福祉事務所   (0277・53・4131)

館林保健福祉事務所   (0276・72・3230)

前橋市保健所      (027・220・1151)

県保健予防課      (027・224・5300)

 (同課は24時間受け付け)

毎日新聞 2009年5月24日 地方版

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