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【埼玉】

9割超 当直明けも通常勤務 県内病院の女性医師 

2009年5月24日

 県内病院に勤務する女性医師の九割以上が当直明けも通常通りに勤務し、育児休暇も六割が取得していないことが県の調査で分かった。県は、女性医師支援対策検討委員会を立ち上げ、病院や医師に対する支援策を検討。女性医師が働きやすい環境を整えることで、医師不足解消の一助にしたいとしている。

 調査は昨年十月−今年一月、県内全病院にアンケートを送付、女性医師六百四十五人から回答があった。

 調査では、常勤女性医師の勤務時間は週五十六時間以上が27・1%を占めた。一カ月の当直勤務は一−九日が52・5%で、十日以上は1・7%。三日に一回、当直勤務している人もいた。当直明けの勤務は「通常通り」が92・9%だった。

 産前・産後の休暇は73・8%が取得していたが、「産前のみ」2・9%、「産後のみ」4・3%。取得しなかった人も5・2%いた。育児休暇は「代替医師がいない」「職場に取りづらい雰囲気がある」ことなどを理由に57・1%が取得していなかった。

 女性医師の支援策については、勤務体制の柔軟化や院内保育所の充実を求める声が多く、「患者・患者家族の理解も必要」という意見もあった。

 県は本年度、委員会で新たな支援策を検討するほか、常勤女性医師に短時間勤務や柔軟な勤務時間体制を取る病院に代替医師の人件費を助成したり、産休・育休明けの女性医師を対象にした復職研修を実施したりすることにしている。 (萩原誠)

 

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